内容説明
「シャーデンフロイデ」とは、他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感のこと。成功者のちょっとした失敗をネット上で糾弾し、喜びに浸る。実はこの行動の根幹には、脳内物質「オキシトシン」が深く関わっている。オキシトシンは、母子間など、人と人との愛着を形成するために欠かせない脳内ホルモンだが、最新の研究では「妬み」感情も高めてしまうことがわかってきた。なぜ人間は一見、非生産的に思える「妬み」という感情を他人に覚え、その不幸を喜ぶのか。現代社会が抱える病理の象徴「シャーデンフロイデ」の正体を解き明かす。
目次
第1章 シャーデンフロイデ(シャーデンフロイデとは何か;“幸せホルモン”オキシトシン ほか)
第2章 加速する「不謹慎」(正義感が引き起こす、サンクション;ヒトの脳は誰かを裁きたくなるようにできている ほか)
第3章 倫理的であるということ(集団を支配する「倫理」;ミルグラム実験の驚くべき結果 ほか)
第4章 「愛と正義」のために殺し合うヒト(集団リンチの裏側にある心理;内集団バイアスと外集団バイアス ほか)
著者等紹介
中野信子[ナカノノブコ]
1975年東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部卒業。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所にて、博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに、研究や執筆を精力的に行う。東日本国際大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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