感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ito
39
平成の20年間は日本経済衰退の20年間である。本書はバブル崩壊以降の金融危機、社会保障問題、財政問題を因果関係とともに時系列で整理されており、素人にも理解しやすいものとなっている。現在のデフレ経済も格差社会や地方の疲弊も改革が招いたものであった。あるべき姿を考えずに、財政再建を目指した改革がかえって財政悪化を招き、国民生活の基盤を破壊したのである。デフレ経済下における財政再建はすべきではない。政府は財政の健全化を目標とせず日本経済の安定を優先して欲しい。その点においては現政権に期待するのであるが・・。2013/03/21
ceskepivo
11
平成の20年間の経済政策をメッタ斬り。郵政改革とは何だったんか、世の中は良くなったのか。「改革と言われただけで、良いことと信じ込み、内容を検証しない。改革と言えば、マスコミも識者も味方である。政府にとって、こんな便利な言葉はない。」2015/08/07
ライアン
9
改革という見映えの良い言葉に躍らされ、アメリカに翻弄された20年ということか。それを伝えるべきマスコミはやはり場当たり的でテキトーということか。ただし本書についても書かれていることは鵜呑みにしちゃいけないけどね。2014/06/05
ジェンダー
9
政治家や総理を批判するのは簡単だけど報道するマスコミにも問題あると思います。政府の発表に対しておかしいと思っても言えない空気があるのかと思ってしまいます。特に何か起こった時にその一時だけ報じるてある一定期間立つとなかったかのように別の報道をするのでその都度検証記事を載せて欲しいと思います。その時その時の判断があるので何が正解かわからないので安易に政治家を批判するべきではないが、国民の事を思って政治をしているかわからないのでこの政権の時はこういった事をしたという事実知った上で批判するべきだと思います。2013/06/09
アンゴ
5
貴方がもし今の社会状況に不満でこの先の日本の行く末に不安と政治に不信を感じるなら是非読むべきです。なぜ私達が今の状況に追い込まれているか、政治家、経済官僚、マスコミによって欺かれてきた一連の流れを経済の素養がない素人にも判りやすく、事実と状況証拠を駆使してベールを剥いで見せてくれます。素人の私に内容の裏を取り確かめる術はないが、日本外交史「戦後史の正体」(孫崎氏)と大筋は見事に符合する。無知だったとはいえ重大なターニングポイントで日本の未来を売り飛ばす行為を止められず、禍根を残した事に暗澹とする。2012/10/28