内容説明
『源氏物語』は、光源氏と多くの女君たちとのあでやかな恋愛話が印象的ですが、そればかりではありません。親子の情愛と相克や、貴族政治における勢力争い、越えがたい身分、あるいは生老病死、宿命など多くを描いており、それらは時代を超えて、人生の真実を語物っています。雅な世界と光源氏の魅力を不朽の名作漫画『あさきゆめみし』で解説。
目次
第1部 輝く光源氏の若き日々((桐壷)世にたぐいなき 光源氏の登場
(帚木、空蝉、夕顔)理想の女はいずこに 雨夜の品定め ほか)
第2部 宿世の翡りをみる光源氏の円熟期((若菜上)六条院に波紋を広げる 女三の宮の降嫁
(若菜上、若菜下)長年の宿願がかなった 明石一族の再興 ほか)
第3部 光源氏の次世代の物語((匂宮、紅梅、竹河)薫、匂宮 光源氏亡き後の作中人物たち
(橋姫、椎本)宇治の姫君 八の宮家の人々との出会い ほか)
基礎知識 源氏物語を味わうための「い・ろ・は」(知識ゼロから読み始めるために;作者・紫式部の人生を知ろう ほか)
著者等紹介
鈴木日出男[スズキヒデオ]
1938年青森県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。成城大学教授、東京大学教授、成蹊大学教授を経て、東京大学名誉教授。専攻は日本古代文学。和歌と物語の双方から、古代文学の本質に迫っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほのぼの
26
昔読んだ大和和紀さんの絵が懐かしい。『知識ゼロからの源氏物語』とのタイトルですが、正直いって知識ゼロからではかなり難しい内容です。もう一度『あさきゆめみし』を読みたくなりました。2024/02/11
James Hayashi
26
女性に囲まれた光源氏を羨ましく思う反面、当時は平安美人が旺盛の時代、自分の好みの女性とは違うとも思う。プレイボーイに見えるが世継ぎを作るため、自然な成り行きとも言えよう。自分には解説がない限り程遠い物語りと感じるほどの難しさがあるが、当時にこのような恋愛モノが書かれていることは驚きである。2018/10/04
べる
18
私が高校時代にハマった漫画『あさきゆめみし』を用いた源氏物語の解説書!作品全体がつかめるだけでなく、社会の制度や慣習などの知識も得ることができる。また、物語の舞台となった場所や京都の三大祭りの紹介などもあり、実際に行きたくなった!!そういえば以前、「夕顔に似てる」と言われたことがある私はどこかに儚さを感じさせたものがあるのだろうか?いや、ないなぁ(^ー^;A 多くの女性が登場するから、「私は○○が好き」とか「こんな女性になりたい」とかそんな話をしたことも楽しかったな♪♪ 2018/09/14
松子
5
図書館で借りました。源氏物語の要点がまとめられていて、また、あさきゆめみし が、ところどころ入っているところがとっつきやすいのではないかとおもいます 2018/02/03
りちゃあど
4
源氏物語を読み終わり、おさらいとして図書館で借りた一冊。人間関係や建物の構造などの図解がとてもわかりやすい。あさきゆめみしのひとコマが効果的に使われているのも良かった。2013/01/02