内容説明
殉職警官を父に持つ令子は、二十四歳にして南武蔵野署の副署長。毎日暇にしているのだけれど、このところ、なぜか動物にまつわる事件が舞い込んでくる。慣れない現場に四苦八苦する令子だが、「動物と話せる」というダンディーな獣医師の土井徹先生とそのおしゃまな孫娘・桃子の力を借りて、フシギな事件を解決していく。心温まるミステリ。
著者等紹介
五十嵐貴久[イガラシタカヒサ]
1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業後、出版社に入社。2001年「リカ」で第二回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
138
2011/8/5 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2022/1/21〜1/23 殉職した父の跡を図らずも継ぐことになった、成り立てキャリア警察官の立花令子は副所長として父のゆかりの南武蔵署に赴任する。腫れ物に触るように扱われつつも、いくつかの事件に巻き込まれる。獣医である土井徹先生と孫娘の桃子に事件の話をすると、土井先生が鋭い洞察力で事件を解決する、という安楽椅子探偵型短編集。キャラクターが魅力的だが、残念ながら続編は出ていないようだ。10年くらい経っているので、もう出ないのかなぁ。2022/01/23
mmts(マミタス)
61
【備忘録】数年前には読了しました。しかしながら、うろ覚えですから備忘録扱いしました。ヒロインは南武蔵野署に勤務する副署長である立花令子なのだ。立花令子は父である立花直人が殉職した為にコネクションからアラサーなのに警部補。それなのに署長である佐久間らは立花令子を庇護するし立花令子は手持ち無沙汰。ある日、似非ドクタードリトル先生である土井徹と親しくなる。立花令子と土井徹は動物が関連する珍事件を解決する。一応、土井徹は獣医師なのだ。立花令子と土井徹の迷推理が面白い。ライトノベル感覚だからオススメしたい。2019/09/09
いたろう
48
中村祐介の表紙にひかれて手に取った。動物と話ができる(?)おじいさん獣医、土井徹先生(ドリトル先生のもじり?)が動物の生態をヒントに事件を解決、という設定はまあ悪くはないのだけど、いかんせん謎解きが弱い。土井先生と親しいキャリアの令子が、24歳でいきなり警察署副署長になって右往左往するも、そこから成長していく話、という訳でもなく。ただ、全体的にほんわかとした感じは嫌いじゃない。2014/08/17
ひさか
41
ジェイノベル 2003年4月号老人と犬、2005年2月号奇妙な痕跡、2005年7月号かえるのうたがきこえてくるよ、2006年6月号笑う猫、2008年1月号おそるべき子供たち、パピルス2008年4月号トゥルーカラー、ポンツーン 2008年4月号警官殺し、の7つの連作短編を2008年11月幻冬舎刊。2011年8月幻冬舎文庫化。アンソロジーが面白かったので本編を読んでみました。いずれも小ネタな謎解きでまぁまぁです。ラストの警官殺しは中途半端な結末が残念。続きがあれば良かったのに。2022/03/13
りょうこ
41
合間合間にサックリ読めるミステリー。土井先生の着眼点は素晴らしいね。副署長はなんだか頼りなさげだけど(笑)ちょっとライトすぎだったので、このコンビでもう少しがっつりしたミステリーなんかあったら良いなぁ。2014/05/28