幻冬舎文庫
ホノカアボーイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784344412699
  • NDC分類 297.6
  • Cコード C0195

内容説明

サンフランシスコの大学に通っていた玲雄は、ハワイ島にある小さな村ホノカアで映写技師としてアルバイトをすることになる。それまでとは違いゆるやかに流れる時の中で、日本のドラマと料理をこよなく愛する日系のおばあさんビーさんや、手先が不器用な床屋さんのみつえさんに出会い、玲雄の心は優しく包みこまれていく。心温まる感動物語。

著者等紹介

吉田玲雄[ヨシダレオ]
1975年5月27日東京生まれ。高校卒業後渡米。写真家ラリー・サルタンやビート詩人マイケル・マクルーアのもとで学ぶ。93年、2003年、コムデギャルソン・オムプリュスのパリ・コレクションにモデルとして出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しいたけ

95
ハワイ島の自然とのんびりとした人々の暖かさとユーモアと、映画熱と思わず唾を呑み込む美味しそうな手作りの食事。途中キョンキョンが出てきて、吉田カバン創業者の孫、吉田玲雄が実際に体験した紀行エッセイだと漸く知る。人ではなくて自然が幅をきかせる世界なのに、逆に一人一人の人が大きく感じられる。日系のおばあさんビーさんの来し方の重みと、それを思いやれるレオの素直さ暖かさ。ハワイ島に酔ったのか、人に酔ったのか。身体が心地よい風に包まれる。2018/06/04

ぶんこ

49
途中まで小説と思って読んでいましたが、ハワイ島ホノカアでの滞在記でした。読んでいると一昔前の片岡義男さんの本と錯覚しそうでした。玲雄さんもカッコいいですがお父さんの克幸さんがカッコいい。そしてなんといってもビーさんが素敵。孫のような玲雄に毎日のようにご飯を作り、常に気にかけている。私が80歳すぎた頃を想像してみると、そこには誰ともかかわらない淋しい老人がいるのみ。こんなオープンなおばあさんになっているビーさんと、きちんと敬い接している玲雄さんも素敵な若者でした。2020/07/30

ミカママ

37
うちの子どもたちがまだよちよち歩きから小学校高学年まで住んだハワイ島。ホノカアには子どもたちのリトルリーグやらの試合でよく訪れました。あと、島内の主要道路は1本しかないので、ヒロ方面に行くのに、テックスドライブインでマラサダ食べたりね。そんな思い入れがあるので、この私小説には大甘になっちゃいます。映画を先に観ちゃったけど、私は小説のほうが好き。ビーさん、日本語上手すぎて、こんな日本語上手な日系人はいないよ!と思ってたけれど、帰米二世だったのね、と小説読んで目からうろこ。この小説の主人公はビーさんですね。2013/01/04

piro

32
再読。著者のハワイ島ホノカア滞在記。ふとしたきっかけからホノカアの小さな映画館で働く事になった玲雄さん。ゆったりと時間が流れるホノカアの暮らしがとても輝いて見えます。仕事前に海でひと泳ぎなんて何とも贅沢で羨ましい。何かと彼を気にかけてくれる町の人々が温かくて、なんて居心地がいいんだろう。特にいつも美味しい食事を食べさせてくれた隣のお婆さん・ビーさんがとてもチャーミングで素敵。ほんの数ヶ月だけど、彼の人生において真珠の様に美しい時間だった事でしょう。ハワイ島は未だ行った事が無いので是非行ってみたいです。2020/09/08

エドワード

30
ハワイへ行ったことがない。常夏の国、心優しい人々と美味しい食べ物、サイコーだね!1999年、サンフランシスコの芸術大学を卒業した玲雄は、ヒョウタンからコマでハワイのホノカアピープルズシアターという映画館で映写技師のアルバイトをする。「水戸黄門」や朝ドラ「すずらん」が大好きで、和食が得意な、日系の老女・ビーさんに世話になる。この映画館は町の人々の娯楽の担い手だから実にステキだ。しかも70年前に日系人が開いたというからビックリだ。登場する数多くの名作映画、重くて、油断すると燃える、映画のフィルムが懐かしい。2020/12/15

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