内容説明
旅行会社に勤め、ありふれた日常への疑問を抱えて日々を送る坂脇恭一27歳。冴えない中年ヤクザと同棲し、美人局の片棒をかつぐ元OL田所圭子23歳。ある時、圭子が恭一の同僚をカモろうとしたことから、二人は出会い、絶望の底なし沼へと転がり堕ちていく。揺れる心、立ち塞がる枠―やがて、境界線を跳び越えて走り出した二人が掴んだ自由とは。
著者等紹介
垣根涼介[カキネリョウスケ]
1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』(文春文庫)でサントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞してデビュー。04年『ワイルド・ソウル』(幻冬舎文庫)で大薮春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、05年『君たちに明日はない』(新潮文庫)で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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machi☺︎︎゛
103
ストーリー云々の前に露骨な性的描写と過激な暴力シーンに戸惑いがち。でもそれ以外は展開にスピードもあって、面白かった。旅行会社に勤める恭一と美人局の片棒をかつぐ圭子。全然他人の2人が出会って、底なし沼へと堕ちていく。枠を超えたその先には何があったのか。実際にはそんなに甘くないよ。って思いながらも小説として面白く読めた。2019/07/28
ぷっくん
63
堕ちて行く男女。殺人、sex、薬。救いようがない二人。だんだんと離れられなくなる感じ。最悪なんだけど、どこかで二人を見守りたくなる。すごく読みやすい!エロスもかなりありましたが狂った二人には丁度いいと思います。垣根さん、いぃですね^_^2016/02/13
Rey
47
レビューを見るとイマイチな反応が多かったように感じたが、なかなかどうしてテンポが良く面白かった(半分は官能小説だったがw)。自分の中の常識という名の枠を乗り越えて道を踏み外していく二人。これが自由なのかはわからないが、望んだことならいいんじゃないかな。リアリティを求めるとアレな作品だけどノリ一発な感じのもたまにはね。後、この作品にはネタとして飽きた南米マフィアと車のウンチクがあまり出てこなくて良かった。2014/08/04
H!deking
44
旅行代理店で働くサラリーマンの恭一と、チンピラヤクザに弱みを握られ美人局をやらされている圭子。ある日恭一の同僚が美人局の被害に遭い、恭一に相談したところから二人は出会い、、、的なお話。いやー、久しぶりの垣根先生、めっちゃ面白かったわ~。セックスや暴力の描写は相変わらず生々しくてえげつない。このね、恭一くんが枠を乗り越えようともがくんだけど、枠を意識した時点で枠には捕らわれてるっていう、こういう感覚わからなくないなー。ヒートアイランドシリーズも面白かったけど、これもなかなかでした。うー、誰かの口吸いたい笑2017/06/09
再び読書
40
ストーリーの濃淡、結末に関わらず垣根氏の文章には引き込まれます。内容は色々な見方があると思いますが、読み始めると三国志さながら、寝れなくなることもしばしば起こります。つらつら思うに、作者のルーツには貧しさや不平等さに対する何かの強い思いが根底にある気がします。ただ、その思いがある人たちの心を突き動かすと思う。個人的には、村上春樹氏のしんしんと静かに心に降り積もる印象と、似て非なる感覚とどこかで共通する気がします。このプロットで読ませる垣根氏に再度脱帽2013/01/06
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