内容説明
まったく日本には腹が立つ―。いつでもにたにたジャパニーズ・スマイル、「三歩さがって」の男尊女卑精神、アイコンタクト逃避癖、根回し会長に世間体重視。でも、その裏にあるものを探るうちに、日本が愛しくなってきて…。なんだかんだいっても日本ていいじゃない!ときに真面目にときにコミカルに日本を斬る珠玉のエッセイ。
目次
罪な口癖
占い漬け
山はるか
戸惑いの視線
クツろぎの場所
粗食の基準
鶴一声の危機
サービスと人情
先取り季節
武士の静寂
個性の責任
あいづち渇望
宴のあと
ノスタルジック不便
リバイバルの夏
笑いの守備範囲
三歩さがって
歌詞の味
甘い国のゆくえ
動く着物
アスクロスの幸福原点論
我慢よいずこ
屋根の上の目
遠きに行くと
著者等紹介
阿川佐和子[アガワサワコ]
1953年東京都生まれ。慶應義塾大学卒。文筆家。インタビュアー、司会者としても活躍。「ああ言えばこう食う」(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、「ウメ子」で坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
559
2004年が初版ということだから、もう20年近く前か。タイトルの通り、サワコさんがご自分を見つめ、語った今作。そして「和」についても意識されていて、読後タイトルを見て、なるほど、と。ご自身の言動を「良家の子女」と言い切っちゃうのはスゴいなぁと。お着物はわたしも近年ことに憧れる。日本に住んでいたらなぁ。2021/08/17
無花果
37
阿川さんは結構自由人なイメージだったのに…。バリバリの父親絶対君主制のお家で育ったのよね!!確かに他の作品でもお父様がしばしば登場。お父様のおっしゃってることはもっともだけど私だったら阿川さんのように上手く立ち回ることできないわ。でもしきたりや行事には無頓着のお家だとは驚いた!!厳格な家って季節の行事など大事にしてそうじゃない?2015/02/10
ゴマ
32
本年30冊目、テレビの司会などでもご活躍の阿川佐和子さん、作品は初読み。読みやすいエッセイでした。「歌詞の意味」は共感しましたねぇ。2015/06/30
蒼伊
28
阿川さんって面白い方ですね。気持ちのいい方と言ったほうが適切かも?文章も読みやすいし面白かったです。2014/05/10
ともとも
14
厳しくもあり、温かくもあり、純粋で品もある。 日本という国、日本人を、シリアス且つコミカルに綴っている。 阿川さんの喜怒哀楽がもろに出ているエッセイに、 阿川さんの日本の愛を感じながらも、なんだか叱責されているかのようで、 身につまされて反省させられたり、共感したり、時にお腹を抱えて笑ったり・・・ 新たなる出会い、気づきもある。 そんな、阿川さんの心地よく上品な文章に誘われながらも、 読んでいる私も喜怒哀楽をフルに活用しながら楽しく、学びながら 読むことが出来て良かったです2015/02/27