内容説明
知人に貸した僅か二千円の返済を迫る、電車でマナー知らずの乗客を叱り飛ばす、初恋の女性に二十三年の時を越えて告白する、激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する…。変人だと思われ相手に逃げられようが、暴力を振るわれようが、後悔するより、まずは行動!ちょっとした胸のつかえを取るために小心ライターが挑んだ、愛と勇気のルポ。
目次
第1章 ぼくはただキミと話がしたいだけなんだ(電車で知らないオヤジに話しかけ飲みに誘う;GWのお台場で孤独な男たちと人生を語り合う ほか)
第2章 そのひと言がなぜ言えない(電車でマナーを守らぬ乗客を叱り飛ばす;激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する ほか)
第3章 勝負のときはきた(皐月賞に30万円1点で挑みJRAの封印付きの札束をモノにする;人前で自作の詩を朗読する ほか)
第4章 センチメンタルジャーニー(好きだと言えなかったあの女性に23年のときを超えて告白する;ぼくはなぜ生まれたのか。母親に恋愛時代の話を聞きに行く ほか)
番外編 消えたフリーライター持馬ツヨシの行方を追う(持馬はおまえの弟子みたいなもんだろう;ぼくがヤツと縁を切った理由 ほか)
著者等紹介
北尾トロ[キタオトロ]
1958年福岡県生まれ。フリーライター。「ダ・ヴィンチ」「裏モノJAPAN」などで連載をする一方、オンライン古本屋「杉並北尾堂」の店主も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠たい治療家
61
日常生活で恥ずかしくてちょっと勇気がいること、やらなくても何も困らないがちょっとやってみたいことを実行していく、著者の体当たり体験記。他人の鼻毛が出ているのを指摘したり、母親に恋愛時代の話を聞いてみたり、マズい蕎麦屋で味を指摘したり、23年ぶりに同級生に告白したりと、自分で課題を決め、それを実行に移す。その過程の著者の思考パターンや心理がなんともバカバカしくて可笑しい。それでいて思考パターンなどは、共感したり、納得するところも多々あって、妙に著者に親近感を覚えてしまう。私的に力の抜けたお気に入りな一冊。2011/04/23
ばりぼー
51
「やってみたいけどちょっと勇気がいる」ことに、思い切って挑戦した突撃ルポ。「電車でマナーを守らぬ乗客を叱り飛ばす」「激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する」「ちょい知りの他人に鼻毛が出てることを教える」などなど。小心者の私にはどれ一つとしてできませんが、もしできたら何か胸のつかえが取れて、束の間の歓びを味わえそうな気がします。鼻毛の話ではブリーフ&トランクス(静岡県出身のフォークデュオ)の「青のり」を思い出し、思いっきり笑いました。裏モノJAPAN連載なのでもっと危ない話かと思いましたが、意外とまともです。2014/06/26
keith
26
やってみたいけど実行するには勇気がいる。そんなことへの挑戦記です。ちょっと知ってるだけの他人に鼻毛が出ていると指摘する。電車の中でマナーを守らない客を叱り飛ばす。憧れの同級生に23年の時を越えて告白する。成功したものも失敗したものもありますが、失敗した時の言い訳も面白いです。20年近く前の本ですが、人を探すのに学校へ行ったらすぐに名簿を見せてもらってますがそんな時代だったんですね。今では考えられないですね。2018/01/17
佐島楓
26
「やらないで後悔するより、やって後悔するほうがいい」という言葉が浮かんだ。つまり、そういったこともろもろの体当たりエッセイです。現実の壁にぶちあたったり、意外な結果にドキドキしたり、苦い思いをしたり。なぜか、初々しさを感じる、不思議な本でした。2013/12/03
AKIKO-WILL
25
裁判長、ここは懲役4年でどうですか?の著者が書いた本なので期待したけど、小さな勇気をテーマに色々やる著者!電車で気になるおじさんを見つけて、話しかけて一杯飲むとか公園で遊んでる子どもと一緒に遊ぶとか電車でマナー悪い若者に注意するとかタイトル通りに他人に勇気を出して話しかける…くだらないと思いながらもつい読んでしまう。しかし、それをやった事によって何か変わるのか?疑問に残るし、その勇気をもっと違う事に使えるのでは?と思ってしまった。2014/02/13