幻冬舎文庫
ワイルド・ソウル〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 481p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784344407671
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

呪われた過去と訣別するため、ケイたち三人は日本国政府に宣戦布告する。外務省襲撃、元官僚の誘拐劇、そして警察との息詰まる頭脳戦。ケイに翻弄され、葛藤する貴子だったが、やがては事件に毅然と対峙していく。未曾有の犯罪計画の末に、彼らがそれぞれ手にしたものとは―?史上初の三賞受賞を果たし、各紙誌の絶賛を浴びた不朽の名作。

著者等紹介

垣根涼介[カキネリョウスケ]
1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年「午前三時のルースター」(文春文庫)でサントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞してデビュー。04年本作で大薮春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、05年「君たちに明日はない」(新潮社)で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

433
下巻に入って、物語の推進力が上がるとともに、エンターテインメント性も一層強く前面に出てくる。クールで小心な松尾、どこまでも能天気に明るいブラジリアンのケイ、朴訥な山本の確信犯たち、一方でテレビ局の貴子や警察の面々など登場人物たちのキャラクターも個性的かつ魅力的だ。犯人グループvs国家権力といった対立の構図に、第三者(それは傍観者でもある)たるテレビクルーを配したことも、物語にふくらみを持たせ成功しているか。エピローグは想像通りとはいえ、それでもやはり微笑ましくもあり、なかなかにイキな終わり方だ。2019/02/07

遥かなる想い

156
気のせいか軽快すぎる。ケイ、貴子のからみも安易すぎる。上巻の出だしが秀逸だっただけに、少し残念。2010/09/26

修一郎

139
上巻が緊迫感溢れる冒険ドラマ,に対して下巻は痛快な復讐劇にしてしかも出来の良い警察小説風。ベースとなる史実は酷薄なんだが,警察との知恵比べや,TVの取材合戦を挟みながら爽涼感あふれる一流のエンタテイメント作品になってる。時間軸といい,舞台といいスケールでかいっ。シナリオのような文章が気に入らないという文学賞講評を目にしたが,このようなスタイルだって臨場感あって,いいじゃないのと思う。胸熱くなる時間を堪能した。今年度ベスト作品の一つ。2015/04/14

スエ

118
ええ。ぶち上がりましたねぇ〜! でっかいのが!!「転がってゆく人生」ニンジャ・プレート引っさげて、スカイラインよ何処へゆく。ちょいと借りを返しにね。外務省までさ♡ ドパパパパパパン!! 無数に散乱する空薬莢。冒頭から、ワイルドだぜぇ〜。 ……流れる流れる。人の出会いと運命が。時には急流、濁流、激流。そしてわずかな清流が。 FDセブンが跳ねる!桔梗が舞う!!リオの街はカーニバル!!!ミ・アモーレ。 彼らがどうしても掴みたかったものとは……。「アディオス アミーゴ」。素晴らしい作品をありがとう。2021/07/11

紫 綺

114
単行本にて読了。悲劇的な終わり方じゃなくて良かった。これで日系ブラジル人の方々も少しは報われる?2014/01/25

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