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十七年後、優希は看護婦に、少年は弁護士・長瀬笙一郎と刑事・有沢梁平になっていた。再会直後、優希の過去を探る弟の行動と周囲に起きた殺人事件により彼女の平穏な日々は終わりを迎える……。
著者等紹介
天童荒太[テンドウアラタ]
1960年愛媛県生まれ。86年「白の家族」で野性時代新人賞、93年「孤独の歌声」で日本推理サスペンス大賞優秀作、96年「家族狩り」で山本周五郎賞、2000年「永遠の仔」で日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
64
罪は連鎖するのではない、感染するのだ。似ているけれど、わたしは違うと思っている。なぜなら互いに繋がりがなくても、同種じゃなくても罪と認識することができるから。虐待、殺人はもとより、秘密を無断で探ることさえ度を越せば罪となるだろう。何があったかまだ知らない。それでも多くのモノを抱え込んだ3人の子どもが17年たって再会し、隠していた罪の歯車が動き出す。そしてその罪が徐々に周囲を感染していく。ままならない感情が暴走するとき、一体どんな末路が待っているのか。苦しみの原因を見つけるのは容易だが、癒すのは困難だ…。2022/07/31
tengen
63
<過去と現在が共に進んでゆきます。>☆彡双海小児総合病院で誰にも干渉されず自分の殻に閉じこもり、ひたすら登山療法への参加を願う優希。ジラフとモウルの投げかけに少しずつ心を開いてゆく。☆過去から目をそらす再会した3人だが、様々な周りの忖度が次第に彼らの暗部に詰め寄って来る。優希の弟・聡志は姉の過去を追って四国へ渡った。粱平の愛人奈緒子は彼と優希の過去に不安を募らせ、笙一郎を想う真木は優希に嫉みを向ける。そんな折、娘に熱湯をかけて虐待したある母親が殺されるという事件が起きた。2017/03/25
金吾
51
○まだ話の全体像がわからないですが、登場人物が皆少し病んでいるように感じます。主人公と言える三人にどんな心の葛藤があったのかが明らかになるのが待ち遠しいです。虐待されていても子供は親から離れないのは真実味を感じました。2021/08/10
アマニョッキ
41
重いですが、先が気になります。2020/05/05
aax74370
41
★★★★☆ 暗く重いが、読み応えがありますね。虐待のシーンは、読んでいて辛いです。。。続きが気になるので 引き続き3巻を読みます。 2015/07/17