内容説明
江戸の町で娘だけを狙った連続殺人が起きる。南町奉行所同心・玉島千蔭は殺された女が皆「巴之丞鹿の子」という人気役者の名がついた帯揚げをしていたことを不審に思う。巴之丞に会いに猿若町へ出かけた千蔭は、殺人に使われた鹿の子には偽物が存在すると聞かされる。犯人の狙いは一体何なのか?時代ミステリー小説シリーズ第一作。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪市生まれ。大阪芸術大学卒業。93年「凍える島」で第四回鮎川哲也賞を受賞し作家としてデビュー
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感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
27
猿若町捕物帳シリーズ第一巻。主人公は若い同心。優秀だが堅物。お袖が幸せになれそうな終わり方でほっとする。でもこの主人公の同心が結婚するのはまだまだ先か。2020/12/31
るぴん
19
図書館本。200Pほどしかないので、あっと言う間に読了。主人公・千蔭の絵に描いたような堅物同心キャラは結構好き(^^)お袖と小吉の出会いも変わっていて、少し異色の時代物として楽しめた。ただ、冒頭の巴之丞と梅が枝のくだりが意味深だったので、2人にはもっと謎めいた妖しさを出してほしかったかな。シリーズものなので、続きも読みます。2013/10/17
いっちゃん
11
シリーズなのか。読みやすかった。他のも読んでみたい。2017/02/01
まうす
6
シリーズ一作目。千蔭のキャラが、まだよくつかめない。とりあえず、二作目を読もうかな。2011/06/25
朱音
4
捕物帳と役者が絡んだ話と言うと栗本薫の「お役者捕物帳」が思い浮かぶのだけれど、他にも芝居と捕物が絡んだ話は多いように思う。まあ、江戸時代の庶民の(庶民じゃなくてもかもしれないけど)娯楽といえば芝居だったのだろうから、そういうのを絡ませた話は多くなるのも当然なのかもしれない。この本は人気役者の名のついた帯揚げをした娘が殺されてゆくという連続殺人物なのだが、気楽に読めるところがいい。2002/06/22