内容説明
元官僚の北川靖とアメリカ人の友人たちが運営するウォール街のカラ売り専業ファンド「パンゲア&カンパニー」。資産の過大計上、嘘で塗り固めた製品開発と事業計画、契約書類の改ざんや巧妙な口車で投資家を蹂躙するマネーモンスターたちに、研ぎ澄まされた財務分析と緻密な告発レポートで次々と宣戦布告!!迫真の経済エンタテインメント!息詰まる攻防を描く全3話。
著者等紹介
黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社勤務を経て、2000年、国際協調融資を巡る攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。大学時代は箱根駅伝に2度出場し、20kmで道路北海道記録を塗り替えた。1988年からロンドン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirokun
30
★4 黒木亮さんは、ここ20年位新刊を中心に愛読している作家さん。今回は、金融ビジネス小説で、彼の作品の中でも特に好きな分野の作品。もともと、20年位前に読んだ巨大投資銀行以来彼の作品を追いかけているが、巨大投資銀行を読んだことをきっかけとして金融に関する基礎知識習得を始めた。実際事業においてもオプション取引を原油価格のリスク回避手段として活用したが、これも金融の基礎知識があったからこそと思う。空売りファンドを舞台としたストーリー展開に、現実に発生した事例を想起させるも採用しており、非常に興味深く読めた。2024/05/21
だっち
2
★★★★⭐︎There is a new learning in this author's book every time.2024/05/11
yusaku hanada
1
数年前に発生している新鮮なテーマが多く、非常に興味深い。 実話をベースにしながらも登場人物の気持ちにまで踏み込んで書いてある部分もあり、リアルさが増している。いつと通りハラハラしながら読み切った。 本編とは別でEB債についての説明も加えており、スルガの一件について相当問題視しており、日本の一般の方に対する金融教育必要性を感じているのだろう。2024/06/02
hiro
1
空売り金融小説 2024/05/28
Yasuyuki Kobayashi
1
面白く読めたが「ミスター液晶」の章で銀行から求められた財務諸表の提出を一切拒んでいるという状態は現実的ではない。2024/05/20