満洲難民―三八度線に阻まれた命

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満洲難民―三八度線に阻まれた命

  • 井上 卓弥【著】
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  • 幻冬舎(2015/05発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344027664
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

一九四五年八月九日ソ連参戦。ソ連軍の侵攻から逃れるために、満洲国首都・新京から朝鮮北部の郭山という小さな町に疎開した一〇九四名の日本人。足りない食糧。厳しい冬。人々は飢えと寒さ、伝染病に苦しみ、子どもたちは次々と命を落とす。朝鮮北部を掌握したソ連軍は日本人の移動を禁止し、本国・日本からも救いの手は差し伸べられない。「このままでは死を待つだけ。なんとしても日本へ」―ついに決死の脱出行が始まった。本土終戦の日から始まった地獄のような難民生活。なぜ彼らの存在は黙殺されてきたのか?「戦後史の闇」に光を当てた凄絶なノンフィクション。

目次

第1章 ソ連参戦―一九四五・八・九、新京
第2章 一〇九四名の疎開隊―北朝鮮・郭山
第3章 足りない食糧
第4章 飢餓の冬
第5章 死にゆく子どもたち
第6章 旧満洲への帰還
第7章 残された人々―一九四六・春、郭山
第8章 三八度線を目指して―決死の脱出行
第9章 国共内戦の荒波―一九四六、長春
第10章 最後の脱出行―一九四六・九
終章 日本人難民―戦後史の闇

著者等紹介

井上卓弥[イノウエタクヤ]
1965年、山形県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1990年、毎日新聞社入社。外信部、東京社会部、「サンデー毎日」編集部などを経て、現在、東京学芸部編集委員。2000年10月から4年間、ローマ特派員を務め、バチカン、パレスチナ紛争などを取材。03年のイラク戦争で米海軍に従軍した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

73
1945年8月9日ソ連対日参戦で満洲国が崩壊し、敗戦国となっていく日本。帰る場所を失った日本人の「難民」が、新京(現在の長春)から南下し朝鮮半島で行く手を阻まれていた。38度線を境に米ソ間が覇権を争い、旧満州国ではソ連軍が進行し、そのなかで日本人約40万人が留め置かれ、厳寒と飢餓で母子が毎日のように斃れ、無数の「土まんじゅう」がつくられていった。わずか1年ほどの間に1割弱にあたる約3万4000人が死亡。犠牲者のほとんどは子どもと女性たちであった。見捨てられたように、身ひとつで曠野をさまよう人々、これは満洲2016/06/07

かいゆう

28
満州引き揚げ4冊目。朝鮮半島を南下するルートは初めて。疎開先へと誘導してもらえる満州国官史家族と新京市民は、まだ恵まれていた方だと思った。何百キロも歩き続けた人達に比べたら、屋根がある建物にいられる。しかしこちらも同じように悲惨だった。たくさんの人が埋められたのは、現在で言えば北朝鮮の位置。今もそのままなのだろうか、家族は会いに行けたのだろうか。他の地ではあんなに恐れられていたアメリカだが、ここでは命を助けてもらうために目指す場所であったというのは初めて知った。それくらい、ソ連は恐ろしかったのだろう。2017/10/03

BLACK無糖好き

16
本書は終戦間際に、ソ連軍の侵攻から逃げるように満州国新京から朝鮮北部の郭山に疎開した人々の過酷な難民生活を描いたルポルタージュ。多くが女性と子供で、厳冬と飢餓に襲われ栄養失調や病による犠牲者が続出する。決死の三十八度線超えで南下を目指す人々、旧満州へ戻る人々、生きる為の選択肢を迫られる。朝鮮人の中にも援助の手を差し伸べてくれる人がいた事だけが救い。又、本書は著者自身が「当事者」として、この歴史の一端を記録に残す責務を背負って書き上げた作品。さすがに重みが違う。 2016/09/05

ののまる

13
日本政府の「棄民」体質は今も変わっていないと思う。この人びとが歴史から忘れ去られている(というより黙殺されている)ことに、それが如実に表れている。2019/12/02

勝浩1958

13
戦争の犠牲者は戦場で斃れた兵士だけではないことが、ひしひしと伝わってきます。その多くは女性や子供たちです。餓えと伝染病で多くの命がむなしく失われました。日本政府はポツダム宣言に従い、シベリア抑留者などを除く軍人・軍属の帰還に全力を挙げたのですが、満州や朝鮮に取り残された150万人を超える民間人の引き揚げは、宣言に触れられていなかったので後回したのです。満州出兵は「居留民保護」と言いながら、敗戦後の日本政府部内では「居留民保護」という理念が根本において欠落していて、彼らは棄民とされたのです。2015/09/19

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