内容説明
おひとりさま+愛犬の暮しってこういうこと。トードー先生、“老い”を飾らず自己観察。しみじみ笑える爽快エッセイ。
目次
春(そっくりな2人;散歩と手紙;それはトシのせいです)
夏(白いガーデンチェア;「はなちゃんのママ」;犬に噛まれて)
秋(幸せの形;はなの服を買う;ウナギを見ると思いだす)
冬(死ぬときはみな独り;愛用のダウンジャケット;見栄と気取りと生きるということ)
著者等紹介
藤堂志津子[トウドウシズコ]
札幌市生まれ。1987年「マドンナのごとく」で北海道新聞文学賞を受賞。88年「熟れてゆく夏」で第100回直木賞を、2003年「秋の猫」で第16回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねむねむあくび♪
64
図書館の本。この人の小説と一緒に借りてみた。犬のはなちゃんとの暮らしが綴られていて、微笑ましい。群ようこさんのエッセイとちがって、この人の老いは、タフでチャーミングに感じた。愚痴っぽくないのも好み。2015/08/11
あつひめ
52
女の心をサバサバと表現しまくる藤堂さんの日常と言う感じのエッセイ。パートナーのはなとのかかわりはやはり若い世代では見えない心の絆、老いの暮らしというものも含んでいるような気がする。作家さんも人間だ・・・ということを改めて感じることができた。どうも・・・作家さんはみな作品のような華々しい生活をしている・・・なんて思いやすいから・・・そんなことはないことはわかっているんだけど。次に藤堂さんの小説に手を伸ばした時に、このエッセイがどんな影響をもたらすかなぁ。2012/09/25
ぶんこ
38
著者の小説のファンだったので、犬を、飼い始めてからのエッセイには少し違和感がありました。しかし著者も60代となり、溺愛する犬とのエッセイを読むとほっこりするようになりました。私も60代ですが著者ほど達観できず、年を忘れて暮らす日々。独女ということで、51歳で食道がんでの入院手術を一人で乗り切ったのには、その心意気に息がとまるようでした。死ぬ時は一人でも、入院手術は側に誰かがいて欲しい。はなちゃんを溺愛するほど愛情豊かな方だけに、穏やかな日々をおくっていただきたいな。2018/03/02
こちゃら。
21
日記にしては、エッセイにしては長い文章。短編私小説的な感じでした。でも、ユーモアの中に考えさせられる箇所が随時あって面白く読みました。 2017/08/19
ケイプ
18
三十代の頃、藤堂さんの本ばかり読んでた時期がありました。そんな藤堂さんのエッセイです。愛犬のはなちゃんとの暮らしを軸に61歳の飾らない日々、つつましくも逞しいです。2017/02/03