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悪名の棺―笹川良一伝

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  • サイズ B6判/ページ数 415p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344019027
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

メザシを愛し、風呂の湯は桶の半分まで。贅沢を厭い、徹底した実利思考と天賦の才で財を成すも、福祉事業に邁進し残した財産は借金ばかり。家庭を顧みず、天下国家、世のために奔走。腹心の裏切り行為は素知らぬ顔でやり過ごし、悪くは“有名税”と笑って済ませた。仏壇には、関係した女の名が記された短冊を70以上並べ、終生、色恋に執心した。日本の首領の知られざる素顔。書き下ろしノンフィクション。

目次

第1章 西国街道―家郷を越えて
第2章 国粋の旗幟―憂国の情やみがたし
第3章 修羅を奔る―「下半身の人格は別」
第4章 戦うA級戦犯―上等兵、大将を叱る
第5章 獄中対決―田中隆吉の罠・児玉誉士夫の背信
第6章 王国の舟―情に生き、利に通じ
第7章 終生の煩悩―九十歳、恋情
第8章 棺の蓋―絢爛たる逆光の下で

著者等紹介

工藤美代子[クドウミヨコ]
1950年東京生まれ。チェコスロバキアのカレル大学留学後、カナダのコロンビア・カレッジ卒業。91年『工藤写真館の昭和』で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田中

18
子供の時に見ていた日本船舶振興会のCM「戸締り用心火の用心」のおじいちゃんはこういう経歴だったのか。いずれ再評価されるときが来るのだろう。2016/04/20

山田太郎

17
一人一殺の人かと思ったが、一日一善だったりするわけで、はじめはやくざと確か聞いたが、その後は右翼の親分と聞いていたけど、この本読むとイメージが全然変わる。金もうけしたとことかモーターボート協会立ち上げたときなんかもうすこし色々あってると思うけど、なんか流して書いてる感じでちょっと不満だけど、この本はおすすめ。2011/05/28

gtn

16
こう見えて、子供に財産は残さなかった。次男の堯が東京都知事選に出馬したとき、古舘伊知郎に想像で富豪であると揶揄され、一喝したことを思い出す。2019/01/18

プレイン

15
一日一善のCMから笹川良一はずっと気になっていた人物。ファシストや政財界の黒幕、右翼のドンと呼ばれ悪役のイメージが強かったが、天然痘、ハンセン病根絶活動、各種文化事業など慈善事業にここまで尽力していたとは知らなかった。近年生前の書簡などが公表され再評価され直しているようだ。巣鴨プリズンで東條英機に諭すとは大した大物である。戦後左翼陣営のレッテル貼りで悪役が定着してしまった感があるが、そのダーティな部分ももう少し記述があれば、清濁飲み込む大物人物像がもっと面白く描けたのではないだろうか。モテるにはマメに限る2016/05/06

バーベナ

10
火の用心&一日一善の好好爺はいったい何者なのか、ずっと気になっていた。最初は株等、戦後は競艇で世界一のお金持ちだった時期もある。お金の使い道は、私利私欲ではなく自分が想う福祉。巣鴨プリズンに収容されている人達や、その家族の面会費用も面倒を見ていた証に、死後、お礼状がたくさん出てきり、天然痘、ハンセン病への巨額の支援。お金儲けが目的ではないからこそのスケール感。あの世にお金は持っていけないという彼のご馳走はチャーハン。そして、生涯一度も脱税したことはなかった。清濁併せ持つ、なんて面白い人物なんだろう。2014/11/29

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