腐った翼―JAL消滅への60年

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344018495
  • NDC分類 687.067
  • Cコード C0095

出版社内容情報

JALに群がる大物政治家や財界人たち。
組織と人間を描く壮大なドキュメント。

本書はJALを舞台にした戦後日本の政治と経済の裏面史でもある。

それでもあなたはJALに乗りますか?

内容説明

国に守られ、政治家と癒着し、甘い汁を吸って世界に大きく羽ばたいた“国策”企業。その内実は、親方日の丸体質が染み付いた、危機感欠如のデタラメ経営そのもの。25年前の御巣鷹山事故が、内部に溜まった腐敗を一掃する絶好のチャンスだったが、なにひとつ手は打たれなかった。高給をヌクヌクと享受する社員は派閥抗争を繰り返し、保身に走る経営陣は為替取引で失敗し抱え込んだ巨額赤字をひた隠す。度重なる運航トラブルで乗客のJAL離れが進み、2010年1月とうとう2兆3000億円もの負債を抱えて倒産した。59年間にわたる堕落ぶりを描いた、組織と人間のドキュメント。

目次

第1章 米航空支配からの脱却
第2章 伊藤淳二の罪
第3章 封印された簿外債務
第4章 JALと自民党
第5章 クーデター
第6章 不発に終わった決起
第7章 最後の転機
第8章 庶民派社長の限界
第9章 倒産
第10章 翼は腐っていた

著者等紹介

森功[モリイサオ]
1961年福岡県生まれ。ノンフィクションライター。「ヤメ検―司法に巣喰う生態系の研究」「同和と銀行」(ともに「月刊現代」連載)が2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

西澤 隆

10
Twitterで息子にこの本を薦めたら「この表紙の航空機ANAだよ」と言われて驚いたという話があって興味を持って読む。人の落ち度を厳しく追及する本で、それはどうなのかね(笑)。確かにJALは酷い。いろんなことが先送りされ、粉飾決算もあり、問題解決に対峙しないボスが歴代続くと大変なことになると感じる。一方で指摘している内容の中には機長の待遇問題等(世界的に転職可能な技術者を国際基準のギャラで雇うという観点のない高収入批判)無理のあるものも多い。糾弾はするが整合性は薄いという告白本ならではの「?」も感じました2023/05/14

akane

8
各方面の大物関係者から直接とった言質、書き下ろしのスピード、歴代社長の迷走ぶりなどを紹介した構成力、感情を抑えた文章に、日時や数字の豊富なデータなど、これほど筆力のあるノンフィクションを読んだのは久しぶり。著者の考えは必ず根拠が添えられているし、社長たちは金太郎飴ではなく、きちんと個性が描かれている。何より数字の解説が明快で、1つ1つの数字の意味が驚きの連続だった。最終章の「翼は腐っていた」 では、1~9章の各社長たちがこねあげて?きたJALの体質が収斂されている。森功氏の他の作品を読みたくなった。2014/06/15

ひとまろ

7
糸山氏が大株主として君臨していた頃の話や 亀井氏が絡んでいた時の話が興味深い。 労組、政界・財界が絡みあう変な会社という印象。2016/01/25

Hiroki Nishizumi

6
的確な表題だった。腐っている。派閥抗争とかお家騒動とか愚の骨頂、小学生からやり直しだな。2023/06/01

まー

5
組合問題 経営陣の派閥争い 政官界の癒着  JALという会社は一体誰のためにあるのか なんの為にあるのか考えてしまいました2021/12/22

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