内容説明
水柿君33歳。のちにミステリィ作家となるが、いまはN大学工学部助教授である。専門は建築学科の建築材料。しばしば独身と間違われるが、須摩子さんというミステリィ好きの、二つ年下の奥さんがいる。水柿君は、いつしか自分の身の回りで起こるなにげない細やかな不思議を、須摩子さんに披露するようになっていた。水柿君の周りには、ほのぼのミステリィがいっぱい。今日もまた、あれが消え、これが不思議、そいつは変だ、誰かなんとかしろ!と謎は深まる…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
爽
25
エッセイチックな作品。水柿君は森さんなのかしら。日常的に笑い話(ミステリ?)が転がっているのはすごい。やっぱり奇特な人というか特別な人というか…は自然と引き寄せてしまう力でも持っているのだろうか。それに大学って面白い教授がたくさんいるんだな。もうそういう人に出会える可能性がひとつ増えたことが単純にうれしい。結局どこに向かってるのか、とは思ったけれど、そういう遠回り的なのは嫌いではない。つまり好き。続きも読みたい。2013/02/07
ひな
21
普通に森さんのミステリーが読みたくて借りてきたのだけど、どうやら間違ってしまったみたい。最初こそ真面目に読んでたけど、途中から訳がわからなくなり。どうやらミステリーではなくこの意味のないジョークやだらだらな文章ややたら長いカッコ書きを楽しむものなのだと気づいた時にはもう遅かった。ごめんなさい、普通に森さんのミステリーが読みたかったです。2016/05/23
チアモン
15
面白かった。主人公は作者の森博嗣氏なのだろうか。ミステリの要素は少なく、エッセイのような・・・。今後、森氏の作品をもっと読んでいこうと思っているので森氏の日常が良く分かって満足。2016/02/11
Alice
13
小説ではないのかな。 須摩子さん、好きだな〜。2人の感じもいいね〜。ほんわかする一冊でした。2021/04/17
Alice@JazzCafé
12
これは本格ミステリー小説、ではなく、叙述トリックを駆使した(?)エッセイ風の軽くてゆる~い感じの日常ミステリー。 決して徹夜本ではないけれど、かなり面白かったです。思わず大笑いしてしまった箇所も。水柿君(多分森先生自身)はけっこう装丁にこだわるそうですが、この本のデザインもなかなかいいと思います。2011/10/25