内容説明
女王が統治する幸福で豊かな楽園。不満も恨みもない世界で起こる空前の殺人事件。女王の塔の中で殺されていたのは…。完全なる密室。そして、完全なる犯罪。誰が、どうやって、何のために…?僕とパートナのロイディは推理を開始する。しかし、住民たちは皆「殺人」の存在さえ認めない。「密室」の謎、「百年」の謎、「女王」の謎、そして「神」の謎。“密室”の扉は、いま開かれる。新世紀=森ミステリィの黄金傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi_N
37
未来のユートピアで起こった殺人事件と、その裏側にある人間の本能。2017/08/25
らび
32
執拗に王子殺人犯を追うミチル。治外法権とも言える謎に満ちた塀の中の女王のいる街。まだこの1冊では解りませんが、Wシリーズの前哨戦みたいな感じでしょうか?この施設が後の・・・なんですね。いろいろ想像しちゃいます(^_^;)2016/07/28
yoshimi
29
森さん初読み。独特の世界観、緻密に練られた構成、魅力的な登場人物たち。とても面白かった。続編もあるみたいだし、他の作品にもリンクしてるようなので、少しずつ森作品を追いかけます。2017/04/05
土瀝青
25
衝動買いのジャケ買い本。1年ぐらいは積ん読状態にしていました。サエバミチルとロイディの会話をずっと読んでいたい心地よさと、ところどころで読み手の価値観を揺らがせるギャップがちょっと快感だったような。森博嗣作品らしい作品でした。面白かった。2016/06/28
お涼
23
題名に惹かれて。読み始めるとがっつりSFだった。哲学的なところもあり読み進めるのに時間がかかった。犯罪行為の存在を認識していないルナティック・シティの人々と近未来の日本で育ったミチルの常識って、お互いまるっきり通用しないけど、これは歩み寄ればよいというものでもないし、なかなか難しいと思う。後半は世界観にも慣れて面白く読めた。【図書館本】2020/09/21