内容説明
足利尊氏や楠木正成が活躍する『太平記』の時代と現代は、ある意味でひじょうによく似ている。先が読みにくく、何をするにしても、これまでの価値観や常識にとらわれていては取り残されてしまう時代という意味で、まさに現代と共通しているのだ。この時代を勝ち抜いた男たちは、今日でも驚くほど伝達スピードの早い独自の情報網を張りめぐらすとともに、新しいことにどんどんチャレンジしていった。そうした彼らの知恵と生き方には、現代を勝ち抜いていく強いリーダー像を考えるヒントがつまっている。
目次
1章 混乱の時代を制する「強い男」とは―『太平記』の悪党たちに見る、リーダーの条件
2章 悪党は、すぐれた情報処理能力を持つ―時代を先取りしていく「強い男」の情報術
3章 悪党は、「異類異形」となるのを恐れない―チャレンジ精神にあふれる「強い男」の発想法
4章 悪党は、裏切りを恥とは思わない―目的のためには、非情にもなれる「強い男」の人生哲学
5章 悪党は、ときには無欲に徹する―部下の心をつかむ「強い男」の人間的魅力