内容説明
子育てや結婚に関する本は、たくさんあります。その中で本書の特徴は、「当たり前」「ふつう」といわれてきた親の愛情を、子どもの側からとらえなおしている点です。また、これまであまり問われることのなかった男女の関係、夫婦の関係についても子どもの視点からとらえ、その上で、親子や夫婦の問題を解決するヒントを示しました。
目次
序章 親からの一方的な「贈与」が子を苦しめる
第1章 愛情という名の支配ほど怖いものはない
第2章 アダルト・チルドレン(AC)という希望
第3章 依存症の夫と共依存の妻と、その子ども
第4章 「いい父、いい母、いい子」からの脱出
第5章 夫婦の線を強く、親子の線を弱くする
第6章 「常識おばけ」から解放されよう
著者等紹介
信田さよ子[ノブタサヨコ]
1946年、岐阜県に生まれる。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。アルコール依存症、摂食障害、夫から妻への暴力、子ども虐待に悩む人たちやその家族のカウンセリングを行い、家族の関係についての新しい提言を行う
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
34
新しい夫婦の在り方を考えさせられる。2017/01/29
morinokazedayori
22
★★★★会社が夫を支配し、夫が妻を支配し、妻が子供を支配する。親にされたことを子供にする。様々な支配の連鎖による生きづらさに気づき、支配のない関係の中に生きてこそ、真に自分の人生を生きるということなのだなと気づかされる。苦しんでいる人にも、苦しめている人にも、読んで理解を深めてほしい一冊。2019/03/04
moshi
20
カウンセラーが親子関係の苦しさを解決するヒントを提示する本。つくづく「人」を生きがいにしてはいけないなと思った。配偶者にしろ、子どもにしろ、「生きがい」にされた方はたまったものじゃない。彼らは自分の人生を生きられないのだから。子どもに「何をしてあげたか」よりも「何を見せたか」が大事。私はパートナーと信頼関係を作る姿、楽しく生きる姿、自分に正直に生きる姿を子どもに見せることができたらいいな。2020/06/02
katoyann
19
生きづらさに関わる諸問題をACや共依存と言ったキーワードを用いて解説している。 我慢することを推奨する日本的な風潮を土台として、妻であり母であると言う性役割を求められる女性の状況から家族関係の中で生じる現代人の生きにくさを分析している。 平易な筆致で書かれているが、「やりたくないことをやらない自由」を求めることが女性の自立なのだとする指摘には目から鱗が落ちる思いをした。自分自身もそんな風に考えて生きていけたら楽だと思った。2020/12/12
なおたん
17
「楽妻怠母」「母性愛という言葉はいらない」「子供より夫が大事」「夫の愚痴はダイオキシンと同じ」「夫から見ると、少々怠け者で、かなりエロチックな妻。子どもから見ると、いい加減で、いつもワイドショーを見て、ポテトチップスをかじってる母…の方が、害は少ないでしょう」 名言たくさん。2016/02/10
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