文学の冒険<br> 重力の虹〈2〉

文学の冒険
重力の虹〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 509p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336030580
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

混沌と破壊の支配するヨーロッパの荒野をひとりゆく、われらが〈ロケットマン〉タイローン・スロースロップ。あるときは亡命船アヌビス号で乱交パーティに加わったり、またあるときは闇商人の一味と共に旧ロケット基地を急襲したり、海辺の町では豚の英雄プレハヅンガに扮して大暴れ。元天才映画監督にして神出鬼没の闇商人〈跳ね駒〉、淫らな銀幕の女王グレタ・エルトマンとその娘ビアンカ、アフリカ・ヘレロ族の〈黒の軍団〉を率いるエンツィアーン、彼を追いかけるロシア人の異母兄弟チチェーリンとそのまた後を追うブロッケンの魔女ゲリー、〈ゾーン〉各地で彼と出会い、通り過ぎてゆくさまざまな人々。ロケットと自分自身の謎を追い求めるロースロップの偏歴は続く。一方、ロンドンでは〈組織〉に対する〈反勢力〉が結成され、抱腹絶倒奇妙奇天烈な反撃が開始された。いくつもの挿話を積み重ね、過去へ未来へよろめきながら、物語は究極のゼロ・アワーへと進んでいく。発表以来、轟々たる賛辞と非難の嵐をまきおこし、いまだ20世紀アメリカ文学の極北に屹立し続ける謎の天才作家トマス・ピンチョンの全米図書賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

78
本作品は、ロケットを巡っての物語である。第二次世界大戦末期から終戦直後にかけてのヨーロッパが主な舞台。「中心となるのはアメリカ軍中尉タイローン・スロースロップ。行く先々で女と関係を持つスロースロップには、セックスした後にV2ロケットが落下するという秘密があった。その秘密を知る組織の面々はスロースロップを監視し、様々な仮説を打ち立てる」という荒唐無稽な物語。2021/07/18

山口透析鉄

27
おぼろげながら作品の全貌はつかめたかも知れませんが、内容をどこまで理解できたか?怪しい限りです。19世紀文豪の小説ではそういう悩みってあまりなかったんですけれどもね。 今だとYouTubeにも有益な解説動画、ありますので、良質な解説動画を見てから読んだ方が良さそうです。 現代アメリカ文学でも、やはり上級者向けといえばこの方の小説でしょうし。お好みで。 木石岳氏の解説動画、かなり分かりやすく、色んな作品を見て取り上げていますよ。2008/12/13

春ドーナツ

17
5年前の8月1日に「現在、下巻が手元にない。」と書いていて、9日後に「読み終えた。読了! と気軽に入力してよいのだろうか。 正確を期すと、索引は端折ったものの最終ページまで捲り、「そで」に記載された翻訳者の紹介に目を通して本を閉じた。」下巻をいつ入手したのか不明だけれど、今回は正味5日で読み切った(よかったよかった)。また数字が多いが、5年前の投稿から想像するに「よれよれ」だったんだなというのが伝わる。今の私は・・・普通です。思い込みが発覚した。「わたしたちが孤児だったころ」のラストと混同していたみたい。2020/11/26

チェ・ブンブン

11
ピンチョンの暴走ここにあり!電球を擬人化させたり、はるか昔の登場人物が出現したり、日本人も意外なところからひょっこり、結局巻末の論文通りロケットはスロースロップのあれを隠喩している。下ネタをいかに婉曲させるか、それが彼の目論見だったと私は結論付けたw2013/09/12

北条ひかり

5
15時間58分。疲れた。呆れた。わからなかった。2017/02/06

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