内容説明
「甘え」は日本人独得の心理であり、「甘え」なくして日本人や日本文化は語れない。「甘え」がわかれば現代がわかる。21世紀に読み継がれる名著。
目次
第1章 「甘え」の着想
第2章 「甘え」の世界
第3章 「甘え」の論理
第4章 「甘え」の病理
第5章 「甘え」と現代社会
「甘え」再考
著者等紹介
土居健郎[ドイタケオ]
大正9年東京に生まれる。昭和17年東京大学医学部卒業。25~27年アメリカのメニンガー精神医学校留学。30~31年アメリカのサンフランシスコ精神分析協会留学。36~38年アメリカ国立精神衛生研究所に招聘。32~46年聖路加国際病院精神科医長。46~55年東京大学医学部教授。55~57年国際基督教大学教授。’58~60年国立精神衛生研究所所長。現在、聖路加国際病院顧問。医学博士
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感想・レビュー
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コジターレ
7
日本人を「甘え」という切り口で分析した本。名著と言われているが、それほど興味を惹かれなかった。おそらく「甘え」という概念を宙に浮かせたまま(明確な定義づけを行うことなく)論考を展開する手法に惹かれなかったこと、僕自身が精神分析への関心が低いことなどが要因だろう。さまざまな日本語を「甘え」と関連づけて分析しているところが一番面白かった。2025/01/15
ダンスにホン!ころりん
4
19710225初版1刷 20010420新装版1刷 130305読了 甘えについて、「異邦人」と「桃太郎」の解説があり、個人的にタイムリーヒット。桃太郎は、両親と親しんでいながら、両親と同一化できなかった。…青年期に達した時、鬼ヶ島の征伐という目標を得て、そこに両親にぶつけられないものをぶつけることができた。それによって彼は自信に満ちた成人に変貌した。 そうだったのか~、知らなかった。日本特有の「甘え」の世界 義理と人情、内と外、同一化と摂取、罪と恥…いずれも興味深い。続編を読んで、また読み返そう2013/03/05
shishi
3
[A]「甘え」をキーワードに人間関係一般と日本人を読み解いた本。本書では「甘え」の定義がされておらず、それゆえにどこか地から浮いた空虚な感じが付きまとったが、「甘え」に注目するとさまざまなことが見えてくるのは面白かった。『続「甘え」の構造』で甘えの定義がしっかりなされているので合わせてよむのがいいかも。1970年頃の本なので、学生紛争の頃の空気が感じられる。2013/08/12
Kazuo Ebihara
2
本棚の奥に積まれたままになっていたこの2冊。 精神医学博士が書いた日本人論の古典です。 著者は、1950年代に米国留学し、 そこで日米の精神的風土の違いを感じ、 日本人の人間関係の根本を「甘え」というキーワードで纏めています。 わび、さび、粋、哀れ、悔やみなど、 日本語特有の風情や心理を表す言葉を解説しつつ、 戦後の日本人論を展開。 2018/04/28
m
2
あまりの深さになかなか読み進められなかった。いつもサラッと読めてる本は内容が浅いのかなあと思ったり。最近身近な大切な人なのにイライラしていた根本原因が「甘え」のような気がする。日本語と精神病の関係をわかりやすい言葉で考察を展開している。持論ともとられ、だいぶ批判もされてきたようですが、素晴らしいとしか思えません、私は。昔の内容とは思えない。今を書いているのかと思ったくらいです。2013/11/06