感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dice-kn
3
文系の論文のような印象で個人的にはちょっと読みづらかったかな・・。最近読んだ”こころ”の解説が秀逸でした。外国の作品もけっこう出てきましたが、まったく読んでないのでこれは読まないといかんなと思いました。2020/05/17
Rutam
3
先生からの告白は秘密と共に、青年への愛が込められていた。ずっとモヤモヤしていた漱石の[心]は素敵な解釈で幕を閉じた。秘めるは美。望んでもいないのに、好きな対象への愛が喪失するのは、悲しい。谷崎の秘密から気づいた。私は秘められたベールを暴くことを楽としていた。私もこの男のように、深い沼底にある秘密を探しているのかもしれない。一方で、男が目にした幻滅を越えたウンハイムリッリ[おぞましいもの]は未だ拝んでいない。ワクワクする。好きでいたいのならベールを覗いてはいけない。2016/11/25
じちく
2
前作『甘えの構造』よりも読みやすく、とくに『坊ちゃん』論はよい。最後の恋愛と甘えに関する論考はまさに私の考えていたことである。オーウェルの1984年に関する論文を書いているようなので読む。2017/07/13
かおり
1
「こころ」「坊ちゃん」「リア王」の読み解きが面白い。建前(人々と合意の上で結びつく甘えが働いた関係)と本音のバランスが人間関係では重要であり、崩れると苦しむことになる。何でも本音が良いわけではない。後半の秘密の話は、バランス良い心の在り方とは?と考える契機になった。心の中に何が一番自分にとって大事かという秘密を持つことで、ゆとりが生まれ、これが心のバランスを取る重要な役割を果たしているようだ。「先を見届けたいと思う時はすでに絶望が兆している」という言葉で、ゆとりを持てる=希望を持てることかなとも思った。2022/03/17
tamioar
1
この胡散臭さがたまらない。2019/03/09