内容説明
ぼくのママはかいぞくなんだ。ふねのなまえは“カニなんてへっちゃら”ごう。もうなんかげつもまえからママはたからのしまをめざして、かいぞくなかまとそのふねでたびをしている。たびからかえってくると、ママはいつもとてもつかれているみたい。
著者等紹介
やまもとともこ[ヤマモトトモコ]
山本知子。フランス語翻訳家。絵本から政治・経済系ノンフィクションまで幅広いジャンルの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
209
ママは海賊なのだ!タイトルにそう書いてるのだから海賊なのだ!とても平凡な話なのだ。だけど、真実は別にあったのだ!真実を知って、もう一度、すぐ読み返すと、別の戦いがあったのだ。これぞ、大人が読むべき絵本ではないでしょうか。2022/02/16
ゆみきーにゃ
108
《図書館》TVで紹介されており気になった本。乳がんになったママが自分の闘病をかいぞくに置き換えて幼い子どもに伝える絵本。ママは強い!子どものためにならどんな敵にでも立ち向かうぞ!!2020/10/01
☆よいこ
92
絵本。[かになんてへっちゃら]号に乗って、ママは宝島を目指す女海賊。ボクは冒険に出かけるママを励まして、待っている。ママはきっと宝島を見つけて帰ってくると信じている▽ガンと戦う母親の姿を[海賊]に見立てて描く絵本。病気テーマの話は重くなりがちだが、これは勇気がもらえる。良本2020/09/28
aquamarine
88
私も海賊だったことがあります。だからこの本の裏の意味にはすぐに気づき、途中からボロボロ涙をこぼしながら読みました。私の子供は小学校高学年でしたからどんな闘いをしているか多少はわかっていたと思いますが、それでも子供を置いて闘いに出たり疲れ切って帰ってきたあとの数日は本当に気を使いました。この少年くらいの子供がいたら、きっと説明がとても難しく辛い思いをたくさんさせてしまっていたことでしょう。この本がどうかたくさんの闘うママたちの力になりますように。これを読む子供やパパたちが前向きにママを応援できますように。2020/03/26
とよぽん
63
船の名前は、カニなんてへっちゃらごう。最初の見開きページの舟の絵にちょっと違和感。胸の傷で、もしや?、頭にバンダナ、のところで決定的。乳がんと戦うママを、荒海に宝物を見つけに行く海賊にたとえる。そうか・・・幼い息子に乳がんの治療の説明をするために作られた絵本とのこと。乳がんは日本女性の11人に1人の割合で罹患する。幼い子供のいる女性にとって、切実感絶大の絵本だ。ただ、実際に子供に読み聞かせをする時には、事前の働きかけ(前置き?)を工夫する必要があると思う。2020/08/22