パラサイト・レックス―生命進化のカギは寄生生物が握っていた

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  • サイズ B6判/ページ数 356p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334961053
  • NDC分類 481.71
  • Cコード C0098

内容説明

なぜ恐竜は絶滅しサナダムシは生き残ったのか―。気鋭の科学ジャーナリストが明かす寄生生物の驚異の生態!最先端生物学レポート。

目次

プロローグ 血管の大河
第1章 自然界の犯罪者たち
第2章 未知の大陸
第3章 三十年戦争
第4章 精密な恐怖
第5章 内への偉大な一歩
第6章 内側からの進化
第7章 二本足の宿主
第8章 寄生虫世界に生きる

著者等紹介

ジンマー,カール[Zimmer,Carl]
1966年ニュージャージー州生まれ。’87年イェール大学卒。’89年より科学月刊誌「ディスカヴァー」の編集に携わり’94年からは同誌の副編集長を務めた。’99年からフリー。新進気鋭の科学ジャーナリストとして雑誌などに寄稿するかたわら、テレビの科学番組にも出演するなど旺盛に活動している。本書が第2作目の著書

長野敬[ナガノケイ]
1929年東京生まれ。東京大学理学部大学院修了。自治医科大学教授を経て現在同大名誉教授、河合文化教育研究所主任研究員。生物学、生命論専攻。近著に『進化論のらせん階段』(青土社)、『生命の起原論争』(講談社)、『生命の調節』(岩波書店)など。ほかに訳書も多数
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

6
宿主と寄生者の関係を生存戦略の面から見ると、共進化と呼ばれる動きが複雑な相互作用の継続であることがわかる。寄生生物の中でも寄生虫にスポットを当てた本書では、インタラクションとしての両者の共進化の細部に踏み込み、寄生者側が宿主の行動を取り込み、その表現型がホストの行動選択を操作し生態系にも影響を及ぼすという寄生者側から宿主側へのアクションも明らかにする。著者が後に執筆する『進化の教科書』で「拮抗的」とされる共進化の具体的イメージが掴める一方、この分野から心の状態を唯物的に研究する未来の科学の姿も垣間見える。2020/10/05

いきもの

3
宿主に頼って怠惰に生きるようなフリーライダー的なイメージの持たれ、退化してそんな姿になったと思われた寄生虫だが、その巧妙な生き方、進化、そして宿主との争いと、様々な面を紹介する一冊。時に免疫系を翻弄し、宿主を操り、作り変える。宿主の進化にも影響を与え、生態系の変化にも敏感。宿主という別の星のような環境で渡り歩く旅人のような寄生虫。寄生虫と宿主はやがて共生的になる説に対する、毒力という概念は面白かった。本を読み終えると寄生虫がとても魅力的に感じられた。2015/11/19

vaudou

1
鉤虫、ギネア虫、住血吸虫、トリパノソーマ…、グロテスクな挿絵に促されてページをめくると残酷だが、好奇心を掻き立てる寄生虫の生態物語に出逢うこと請け合いである。寄生虫の中には時に宿主に寄生し、体中を貪る種もあれば、被寄生者との間に利害関係を構築し共生の道を選ぶ種もある。が、彼らは例外なく必要悪なのだ。体内の免疫との永遠の闘争が生態系の均衡を保ち、食物アレルギーの有無が寄生体の数に左右されるという自然の設計はなんとも皮肉である。2013/06/14

shin

0
寄生生物が生態系に積極的に介入していく様がありありと分かる。寄生生物が宿主の行動を変えることが普遍的に見られることは驚き。2013/06/06

NezMozz

0
すごい読みやすい。なんでだってくらいに。最新の寄生虫関連の研究成果がわかりやすく読みやすく面白くまとめられている。流行りの、アレルギーの寄生虫療法なんかにも低い温度でフラットにきちんと触れられていて面白い。コレ読みながら寿司を食ったり素麺をすすったりするのまじオヌヌメ(悪趣味2012/09/21

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