内容説明
これから「ウソと非常識」についての授業を始めよう。この授業の目的は、思考停止状態になりそうな脳に刺激を与えることだ。いまの日本にはウソや非常識が大手をふって歩いている。あまりにも堂々と歩いているので、誰もがそれがウソ、非常識だと思わない。正しいこと、常識と思っている。自分は常識ある大人だと自任している人ほど、そのワナに陥りやすい。そこで、この講座では、ちまたのウソと非常識の正体を1つずつ暴いていく。たとえば、あなたは「百マス計算をやれば頭がよくなる」と思っていないか?そう信じて一生懸命子どもにやらせているあなたは、もう立派な思考停止状態だ。百マス計算が頭をよくするなんて、実は誰も言っていないし、そもそもあんな作業で頭がよくなるわけがない。実際私は、百マス計算で算数が嫌いになり、それがきっかけで不登校になった子どもを知っている。いまや、思考停止状態は日本中に蔓延している。その結果、モノを考えない風潮の言説ばかり横行する。私はいまの日本は戦後で最も言論や表現が不自由な時代と感じている。本書を読んで、ぜひともフリーズした脳を再起動してほしい。
目次
百マス計算で頭はよくならない
東京の人間がいちばん世界が見えない
空気がもたらす「不自由な日本」
二者択一思考なら単純に生きられる
団塊世代は時代の徒花
中国を嫌ってもメリットはなし
省庁合併も町村合併もマイナスばかり
平等なんて、くそくらえ
日本は科学技術立国を目指すな
文化予算はゼロにしろ
日雇い派遣は「かわいそう」か
マスコミは弱者の敵である
著者等紹介
寺脇研[テラワキケン]
映画評論家、京都造形芸術大学芸術学部教授、NPO法人教育支援協会チーフコーディネーター。1952年福岡県生まれ。東大法学部を卒業後、文部省に入省。初等中等教育局職業教育課長・広島県教育長・高等教育局医学教育課長・生涯学習局生涯学習振興課長・大臣官房審議官などを経て、2002年より文化庁文化部長。2006年退職し、テレビなどで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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