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田村はまだか

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334925987
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

深夜のバー。小学校クラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。大雪で列車が遅れ、クラス会に間に合わなかった「田村」を待つ。待ちながら各人の脳裏に浮かぶのは、過去に触れ合った印象深き人物たち。今の自分がこうなったのは、誰の影響なのだろう―。それにつけても田村はまだか?来いよ、田村。人生にあきらめを覚え始めた世代のある一夜を、軽快な文体で描きながらも、ラストには怒涛の感動が待ち受ける傑作。

著者等紹介

朝倉かすみ[アサクラカスミ]
1960年北海道生まれ。03年「コマドリさんのこと」で第三七回北海道新聞文学賞、04年「肝、焼ける」で第七二回小説現代新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

130
小学時代のクラス会。40歳となった同級生5人は三次会で到着が遅れている田村を待つ。それぞれの人生模様が流れる連作短編集。「ラストに怒涛の感動が待ち受ける」との煽りで期待値が上がってしまった。私の感受性では、そこまでの感動はなかったかな。私見だが男女の性の描写が、個人的には受け付けず。また、5人の人物が誰か分かりづらい。もう少し特徴があっても良かったかな。やや残念な読後感であった。他の作品を読んでみようと思う。2020/02/27

nico🐬波待ち中

118
小学校時代のクラス会の3次会。スナックのカウンターで、5名の男女が遠方より遅れて参加する田村の到着を、今か今かと待っている。全員「不惑」のはずの40歳…けれど現実は惑ってばかりの40歳。皆が酒を酌み交わしながら口々に田村について語り、自分の来し方を思い巡らせる、長い長い一夜の連作短編。「田村はまだか」と呟きながら古い友人を待つ5名。小学校卒業以来の同級生との再会は、それだけでも緊張する。待ってる間のわくわく感とじれったさ、懐かしさ。様々な感情が入り交じった男女の駆け引きも面白かった。2019/03/08

ゆみねこ

97
3月23日金曜日、札幌はススキノの小さなスナック「チャオ」で同窓会の3次会をやる男女5人。小学校6年生のときの同級生で、中学校入学を機に引っ越した彼はなぜみんなに待たれているのか?40歳という節目の年齢の5人にもそれぞれの人生があり、田村を待つ間に5人とマスターの会話が続く。田村、6年生であの言葉は凄い。ラストはちょっと拍子抜けした感もあるけれど、良作だと思う。朝倉さんの作では今のところNO1。2012/08/02

紫 綺

83
タイトルが変わっていて面白そうなので借りたのだが、コメディと思いきや結構シリアス。バーで待つ同窓生ひとり一人のエピソードをうまく紡ぎ合わせながら一つの物語にまとめている。人情味溢れるちょっといい話。ちなみにお酒が絡む話は大好きです。2010/05/05

77
田村まだかな、田村まだかな、と思いながらすらすら読み進めた。チャオで待つそれぞれの世界。自分から見る自分と人から見る自分の違い。小6にして何故生きるかを解く田村。結婚や離婚、男女のどろどろ.... 田村、まだー?!と、まだ見ぬ田村に期待度高まる高まる。高まりすぎただけに、田村は私だが、で終わってしまい何やら寂しかったです。ところで、ブルースターの癖毛の彼とちなっちゃんのキッドは同一人物.... ?2011/04/16

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