内容説明
夜になると大人たちは、おびえながらこどもたちに言った。サンタがくるぞ!いま最も注目されている作家乙一初めての絵本。
著者等紹介
乙一[オツイチ]
1978年10月21日、福岡県で生を受ける。17歳のときに『夏と花火と私の死体』で小説家デビュー
羽住都[ハスミミヤコ]
1975年7月24日、栃木県で生を受ける。某高校のデザイン科卒業後、アルバイトを経て、雑誌「ザ・スニーカー」にイラスト投稿し、21歳で挿絵画家デビュー、現在に至る
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
101
乙一のクリスマスの絵本だもの、どんなのかなあってページを開く前からワクワク。靴下はベッドのそばに掛けておくのではなかったっけ?なぜ隠すの? そうかあ、こういうクリスマスの迎え方もあるのだなあ。こういうの一度やってみたかった。小さい子がいるおうちが羨ましい。2015/12/22
miyumiyu
49
読友さんの感想から、乙一さんが絵本も出していることを知り、乙一ファンとしては興味深く一読。「サンタはいるんだ」。そのことを、とても乙一さんらしい文章で表現している。羽住都さんの絵がまた綺麗。大人向けなのか、図書館でも児童書コーナーではなく、ヤングアダルトコーナーに。お話も良かったけど、あとがきが乙一ワールド炸裂で笑える。プロフィールも吹き出してしまう。ふざけてるのかと思いきや、確立された世界観とポリシーが伝わってくる。さすがだな〜の作品だった。2014/01/22
chimako
46
乙一の絵本。世界中の子どもたちが靴下をかくす。「サンタがくるぞ?くつしたをかくせ!」という怯えた大人の言葉で。犬の首輪に、海の中に、暖炉の薪の下に、砂漠の砂の中に、お人形の靴下に。ある男の子はくつしたにいたずらされないよう握ったまま寝てしまう。そして次の朝……羽住都さんの淡い絵が物語に優しさをプラスする。読み終えた後、思わず笑顔になってしまうこれからの季節にぴったりの一冊。英訳もあとがきも作者のプロフィールもステキなおまけ。大人へのプレゼントにも。2013/11/22
ちはや@灯れ松明の火
43
「サンタがくるぞ、くつしたをかくせ!」こわいことがおこるからだとパパは言う。しっかり戸じまりしてもサンタは家の中に入ってくるんだって。くつしたにいたずらをするのよとママは言う。ひみつの場所にかくしても見つけ出してしまうんだって。サンタって、だれだろう。クリスマスイブの夜、世界中の子どものところにいくなんて、どうしたらできるんだろう。くつしたにプレゼントを入れてくれるんだから、もしかしてすごくいいひとかもしれない。そんなすごいことができるひとの名前を、ひとつだけ知っている。「たいへんだ、サンタがきたぞ!」 2017/01/27
藤月はな(灯れ松明の火)
37
サンタクロースが来る時期になり、「くつしたをかくせ!!」と怯える大人たちの姿はちょっと可笑しくて切なくなります。しかし、くつしたにはちゃんと全世界の子供たちへ贈り物が届いていることは不思議だけれども普遍的なことで暖かい気持ちになりました^^帯を読んでサンタクロース=神ということに納得してしまいました。神の存在について分かりたかった私は宗教論の先生からはナルニア国物語や「星の王子様」などを薦められましたが今度はこの本を私が先生に薦めてみたいと思いました。天才バカボンのパパのような乙一さんの自己紹介に笑います2011/10/23