インソムニア

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  • サイズ 46判/ページ数 313p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334912697
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

第22回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作!自衛隊PKO部隊を襲った悲劇の真相が、最後の最後まで変質していく社会派本格推理。

内容説明

PKO部隊の陸上自衛官七名。一人は現地で死亡、一人は帰国後自殺。現地で起きたことについて、残された五名の証言はすべて食い違っていた―。第22回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

著者等紹介

辻寛之[ツジヒロユキ]
1974年富山県生まれ。2018年に『エンドレス・スリープ』で第22回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

114
自衛隊の「駆けつけ警護」をテーマにしたストーリーで冒頭から緊張感を襲います。最後の最後に明らかになる真実は衝撃的でした。フィクションですがリアリティがあります。話は違いますが私にはベトナム戦争の帰還兵に自殺者が多くPTSDを抱えている方々の問題が重なりました。読み終わって、真実=人を救うとは限らないのだなと思いました。2021/04/03

keroppi

102
インソムニアとは、不眠症の意味らしい。自衛隊PKO部隊が遭遇した事件(国は決して戦闘と言わない)で、隊員は、死んだり、帰国後自殺したり、不眠症に悩まされる。一体何が起こったのか?中盤で語られる虚偽の報告でも十分衝撃的。それを超える残酷な事実。少し盛り込み過ぎな気もしなくはないが、どんどん先が読みたくなって不眠症気味。自衛隊の問題だけでなく様々な問題を孕んだ作品。この作家の今後にも期待したい。2019/06/19

ゆみねこ

78
辻寛之さん、初読み。第22回日本ミステリー文学大賞新人賞受章作。アフリカ・南ナイルランドにPKO部隊が派遣され、駆け付け警護の任にあたる最中に起こったこと。一人の犠牲者と帰国してからの自殺者。現地で何が起きていたのか?先が気になり一気読み。考えさせられる問題作。2019/05/01

ずっきん

75
誰が何を隠しているのか。そこで何が起こったのか。各隊員の証言によって少しずつ明らかになっていく真実。PKO活動と駆けつけ警護。このテーマに真正面から向き合い、ミステリとして見事に成立させた作品。ぐいぐい読まされた。善悪ではなく、そこにある凄惨な事実という描き方もとても好感が持てる。社会派ミステリとしての問題提起も充分かと。ただ、葛城の苦悩と、紛争、戦争における悲惨さがそこまで伝わってこなかった。小説、創作だからこそ、その酷い世界を目の当たりにしたときの衝撃と絶望に、もっと深く爪痕を残して欲しい。2019/02/06

クリママ

60
PKOで南アフリカ派遣される。駆け付け警護の任務についた7人に何が起こったのか。自殺。不眠。隊員一人ひとりの証言から真相を探っていく。明かされた事件は、まさにフィクションだが、実際、帰国した隊員に自殺者が多いことや文書の隠蔽など、自衛隊のよからぬニュースを思い出す。厳しい訓練をし、過酷な現場に向かい、国民を守り助ける自衛隊。犠牲にするのではなく、国が彼らを守ってほしいと思う。(表紙も扉も映画のパンフみたいだし、映画にもなりそうな題材だった。)2019/07/04

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