蒼き山嶺

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334911997
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

元山岳遭難救助隊員の得丸志郎は、残雪期の白馬岳で公安刑事・池谷博史と再会した。二人は大学時代、山岳部で苦楽をともにした同期だった。急遽、白馬岳山頂までのガイドを頼まれた得丸が麓に電話を入れると、警察に追われた公安刑事が東京から逃げてきている、という話を聞かされる。厳しい検問が敷かれ、逃げるには山を越えるしかないと言われたその時、池谷が拳銃の銃口を押しつけてきた―。

著者等紹介

馳星周[ハセセイシュウ]
1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。編集者、フリーライターを経て、1996年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、’98年『鎮魂歌 不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、’99年『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

201
バイオレンスものだけではなく、次々と新たなジャンルに挑戦し続ける馳先生の最新刊はなんと山岳小説です。作者さん本人もあまりない試みだからか、ちょいちょいぎくしゃくした感じの流れになりますが、やっぱり馳先生の作風は読みやすく、なんだかんだといってイッキ読みでした。山の美しさはもちろん、厳しさもしっかりと描かれており、自分の馴染みのない世界観を楽しませてもらいました。こういうの読むとやっぱり他の山岳小説も気になってしまいますね。これからも新たなジャンルに果敢に挑戦し続けて、幅広い作風を楽しませてほしいですね。2018/02/12

いつでも母さん

200
山登りは出来ない。山登りは嫌いだ。ちょっと読書熱が下がっていたが、ん~ん、一気に読んだ。疲れました。とにかくいろんな思いはあるだろうが、私はただただ悲しかった。かつての大学山岳部の友・池谷が哀しかった。それに尽きる。馳さん、お見事でした。私には自分の全てを預けられる友がいるだろうかー池谷の歌が聞こえてきそうだ・・2018/04/07

starbro

199
馳星周は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。この季節に打って付け、旬の雪山冒険ハードボイルドでした。本書は、東野圭吾の雪山シリーズと対極にある作品だと思います。雪山登山家は究極のマゾかも知れません。私はSなので生涯雪山を登ることはありません(笑)2018/02/23

ナイスネイチャ

165
図書館本。元警察官二人が雪山に登る中、謎の刺客に追われ決死の白馬山登頂し日本海迄逃げるクライム小説。北朝鮮関係が絡み合い最後まで手に汗握る展開で面白かった。2018/05/06

モルク

131
元警官の山岳ガイド得丸は、白馬岳で大学時代の山仲間で公安の刑事である池谷と偶然再会し案内することになる。しかし、池谷は公安と謎のグループに追われていた。ここから二人のし烈な逃走劇が始まる。大学時代の彼らの友人でK2で遭難した若林の妹ゆかりをも交え、ノワール系もふんだんに。そんな偶然の出会いが次々とあるんかい、と突っ込みながらも山の美しさ、雪山の酷しさにとりこまれ一気読み!山岳小説を読むと山に登らない私でも登った気になるところがいい。2019/03/01

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