光文社知恵の森文庫
死の向こうへ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 187p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334785192
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「ぼくが死を初めて意識したのは、二歳のときだった」―子供の頃から頭にこびりついて離れなかった「死」に対する想いを綴る。母の背で意識した死、三島由紀夫と死の影、リアルな擬似死体験、死に魅了された日々…独自の「死生観」をエピソード的に語り、精神世界のイメージがほとばしる。「死」は終わりのことではない。「生」は「死」を考えることから始まる。

目次

第1部 ぼくの「死」の物語(子供心に感じた「死」;三島由紀夫と死の影)
第2部 死について考えたこと(死から始まる;リアルな擬似死体験;死に魅了された日々;健全な魂をつくる健全な肉体;エロチックな感覚は死の体感 ほか)

著者等紹介

横尾忠則[ヨコオタダノリ]
美術家。1936年兵庫県西脇市生まれ。’72年にニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ、ベネチア、サンパウロなどの各ビエンナーレに出品するなど世界的に活躍し、’06年パリのカルティエ現代美術財団、’08年世田谷美術館、兵庫県立美術館、ニューヨークのギャラリー「フリードマンベンダ」で個展を開催。同年、小説『ぶるうらんど』(文藝春秋)で第36回泉鏡花文学賞を受賞。毎日芸術賞、紫綬褒章受章など多数受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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こばまり

41
語られる死生観がそのまま横尾ワールドの作品解説と読み取れ、とても興味深かった。自分は死後にどんな絵を描くのだろうとは胸踊る一言。三島由紀夫や柴田錬三郎、谷内六郎等著名人との死の直前の交遊録には鬼気迫るものを感じた。紹介されていた石原裕次郎が中原中也を唄う「骨」を早速試聴。素敵なシャンソンでした。2015/12/27

ひろみ

1
本物はこうでなくちゃ。横尾さんが死後に描くであろう絵をどうにかして見る術はないものか。って死は突然で不条理なもの。横尾さんの方が長生きするかもしれないのか。家族や大切な人に会えるなら死も孤独じゃないんだなと思えるけれど、それといつか来る両親の死が文字通り死ぬほど恐ろしいのとは別。恐ろし過ぎて親より先に死にたいぐらい。だけど徳が足りなくて結局死後会えなかったら嫌だから、精一杯生きます。私も亡くなった祖母や祖父の夢を見るとき、今の新しい家じゃなくて前の古い家なんだよなぁ。2015/10/26

Momoko Kawano

0
横尾忠則さんの死生観と創作について。幽体離脱やらUFOやら、横尾さんの霊的なネタは尽きませんが、創作や芸術との関係を丁寧で優しい言葉で描かれているので(書くというより描くという印象)、横尾ファンがアートを深めるのにいい一冊かな。横尾さんのことを知らないと、「うおーなんじゃこりゃー」となるかもしれない。また、死への強い憧れについては、“現実の死への憧れ”ではなく“創作のうえでの死への憧れ”と仰っていて、ああ、冷静だしまともな人だな、と思った。むしろ途中でてくる丹波哲郎さんの霊界通信の方がよっぽどゾクゾクする2016/12/03

ダナヲ

0
偉大で貴い。向こう側にいらっしゃるなあ。2015/10/24

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