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光文社知恵の森文庫
羽生―「最善手」を見つけ出す思考法

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  • サイズ 文庫判/ページ数 213p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334784812
  • NDC分類 796
  • Cコード C0195

内容説明

本書は「将棋の本」ではない。著者は、棋士・羽生善治のインタビュー、自戦記などを丁寧に読み解き、彼の思考の「核」に迫っていく。羽生の将棋観のキーワードである「最善手」を軸にして思考プロセスを辿り、将棋が分からない読者でも「人が考える」という行為の本質的な面白さに到る、芥川賞作家の画期的「羽生」論かつ「思考」論。

目次

第1章 棋士と個性―棋風を超えるものは何か
第2章 最善手―羽生は“最善手”の概念を逆転させた
第3章 対局中の心理―対局中羽生は何と闘っているのか
第4章 読むこと―読みは盤上の意味の形成である
第5章 局面の複雑化―“将棋の結論”への指し方とは
第6章 コンピュータ観―21世紀の“人間に残された将棋”とは

著者等紹介

保坂和志[ホサカカズシ]
1956年山梨県生まれ。早稲田大学政経学部卒業。’90年『プレーンソング』でデビュー。’93年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、’95年『この人の閾(いき)』で芥川賞、’97年『季節の記憶』で平林たい子賞、谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

緋莢

13
<最善手>の概念を逆転させた、局面を読むこと、将棋観。羽生善治のインタビューや自戦記を読み解き、その思考の「核」に迫る。「人が考える」という普遍的な行為に辿り着くために。芥川賞作家による「羽生」論であり、「思考」論。2017/01/10

マル

3
読む前にタイトルだけから抱いていたものとは随分かけ離れた内容だったので、驚きました!もちろん良い意味で!羽生さんの座右の銘である「玲瓏」という言葉の感覚が何となくではありますが分かった気がします(と言うのはおこがましいにも程がありますが…)。なんとなく分かったことを言葉にしてみようとすると、それは「時とは過去から未来に向かってだけ流れるものではなく、未来から現在(あるいは未来からすると過去)に向かって流れるものもある」ということかなぁとなりました。(続く)2015/10/26

ゆーいちろー

3
へぼ将棋が趣味のわたしにとって、羽生善治はずっとヒーローであった。伝説のNHK杯加藤一二三戦の5二銀や、前人未到の7冠王など絶えず将棋界をリードしてきた存在である。(何と初タイトル以来タイトルを失ったことがないから段位で紹介されたことがないのだ)一将棋ファンとして、プロ棋士に対する本書のような新しい「読み」の可能性は、大いに歓迎すべきだと思う。そして、何より、羽生善治の異質さ(あるいは正当さ)は将棋ファンとしてよく考えてみなければならない。2010/05/23

NaNaNa

1
今の居住区とは別の区の図書館で、見つけて借りた本。羽生さんの将棋から、その思考を自戦記とインタビューを基にして、筆者の視点からひたすら読み解いている本。論文みたいな本。羽生さん著だと、良くも悪くも羽生さんがただ考え方を述べてるだけなので、それを真に受けるしかないが、これはその点なるほどと思わされる。後半は若干甘い気もするが、筆者の論理展開力と考え抜く姿勢は感服。他のレビューを見る限り、保坂和志の本はどれもこんな感じらしい、今回は将棋がテーマだったから苦労はしなかったけど、初めての人は大変かもなぁ。2016/10/01

borug

1
将棋の初心者なので次元が違うけど読んでてワクワクしてくる。2015/02/28

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