- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 雑学文庫
- > 光文社 知恵の森文庫
内容説明
だれもが願っている幸福な人生。あなたはどうしたら幸せを見いだせるのだろう。そのためになにより大切なのは、あなたのなかにある、穏やかで優しい「思いやり」の心をはぐくむことだ。チベット仏教の最高指導者でノーベル平和賞受賞者ダライ・ラマ十四世が説く、人として生きるべき慈悲と平和の世界。
目次
第１章 思いやりの恩恵
第２章 思いやりを育む
第３章 全世界に亘る思いやり
第４章 宗教的多様性
第５章 仏教の初歩
第６章 菩薩の道
第７章 心を鍛練する八篇の詩
結び：悟りの心をもたらす
著者等紹介
ダライ・ラマ十四世テンジン・ギャムツォ［ダライラマジュウヨンセイテンジンギャムツォ］［Ｔｅｎｚｉｎ Ｇｙａｔｓｏ，ｔｈｅ Ｆｏｕｒｔｅｅｎｔｈ Ｄａｌａｉ Ｌａｍａ］
観音菩薩の化身として転生を繰り返し現在に至る。ダライ・ラマ制が開始した時点からは十四世を数える。１９３５年７月６日、チベット北東部のタクツェルに生まれる。中国共産党のチベット侵攻が激化するなか、’５９年、インドに亡命。’８９年には、非暴力の政治的方法を評価されノーベル平和賞を受賞。現在も法王として、チベットの宗教と政治の両方の盟主として君臨する
沼尻由起子［ヌマジリユキコ］
東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業後、渡米して読売新聞ニューヨーク支局勤務のかたわらアメリカン・イングリッシュ・インスティテュートで修業。帰国後、大手出版社の編集者を経てフリーライターとして独立（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roomy
31
誰にでも思いやりをもっては簡単なことじゃないから、まずは家族や友人たちへ思いやりのある生活をこころがけようと思います。宗教に関しては思っている通りのことが書いてあり納得。訳がちょっと合わず難しく感じるところもあったけれど読んで良かったです。ライブラリー本。2015/11/19
空のかなた
22
難解、でも深い。「初めの一歩」では思いやりの最大の障害となる「怒りと憎悪」をどうやって取り除くか、について話してくれる。怒りは巨大なエネルギーとともに自信や決断に繋がるので有用だと誤解しかねない。でも頭の中の合理性を怒りが覆い隠してしまうし、自らを滅ぼすエネルギにーなる。それに対して思いやりや思慮、忍耐は制御できるエネルギーであり、怒りの解毒剤になるとも。相手がつけこんできても怒りや悪意で対抗するのではなく、思いやりをもって自分の意見を述べ、相手が当然の報いをうけるはめになることを考えるのだと。うむ。2022/03/29
ともとも
22
「思いやり」がないから、争ったり、焦ったりとマイナスな事ばかりが起こって しまうのだろうなぁ～、だからこそせっかくこの世に生きて、存在しているからには 「思いやり」って大切なんだなぁ～としみじみ思わされてしまいました。 穏やかで優しい「思いやり」の心を持つこと、そして育んでいくこと、それが生きることの意味なのかもしれないと考えさせられながらも、自分の中でもそうした気持ちを忘れたくない、思いやりの気持ちが世界中に広まっていけばいいなぁ～ということをしみじみ思い・願ってしまいました。2016/09/25
かいてぃ〜
21
ダライ・ラマ14世の本。「思いやり」は幸せに生きていく、また幸せを感じる為にも何よりも大切なもの、とは思う。それを意識付けし、高めたいと思って読んでみた。やはり、苦しくとも寛容と忍耐を育み続ける事なのだろうな…。『敵を最良の教師とみなす』この言葉はとてつもなく重い…。怒りや憎悪、それらを生む内なる敵に気付き、見つめ、「腹をたてるのは無意味なこと」と思える鍛錬が必要。不勉強で難解な部分もあったので、また読み返したい。2017/02/03
ムートン
7
前半の3章は、「思いやり」について書かれていて、示唆に富む言葉が多く、本が付箋だらけになった。後半は、仏教に関する内容で、ここは素人にはかなり難しく、仏教についての知識が一定以上にないと、ついていけない感がある。前半だけでも、十分に読む価値があると思う。2020/03/08
