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知恵の森文庫
海洋奇譚集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334783105
  • NDC分類 953
  • Cコード C0198

内容説明

乗組員が跡形もなく消えてしまった幽霊船。死者たちが生き返るとき。船体を波にのまれた船のマストの上で一カ月も生き続けた遭難者たち…。元船乗りという経歴を生かした迫真の描写。フランスを代表するノンフィクション作家が描く、海難事件の証言を元に再構成した、海が舞台の異常な事件の数々。

目次

漂流船の出会い
ピカルディ号の神秘的な救助
エイジアティック・プリンス号はどうなったか
病気が舵をとった時
沖合のロビンソン
プレティエ、野蛮な生存者
氷塊の救助
海上の遭難者たち
小型帆船の最後の夜
タイガー号の生存者たちは生き残れるだろうか?
エラン・モーの知られざるドラマ
死者が船を追う時
六年前に遭難した船が

著者等紹介

ラ・クロワ,ロベール・ド[ラクロワ,ロベールド][La Croix,Robert de]
フランスを代表するノンフィクション作家。若いころ船員として船に乗っていた経験をもとにして、「海」に関する事件を扱った著作を多数、発表している

竹内廸也[タケウチミチヤ]
1935年、埼玉県生まれ。1963年、早大大学院修士課程修了。仏文学者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おとん707

9
17世紀末の帆船の時代から20世紀半ばのディーゼル船の時代まで、13の海難奇譚が取り上げられている。奇譚と言っても創作物語ではなく、実際に起こった事件を生還者の証言などをもとに再現したドキュメンタリー。証言や資料に基づく淡々とした語り口は吉村昭の「陸奥爆沈」に通じるところがある。感情を抑えた語りだが、それでもなお子供のころ恐る恐る読んだ幽霊船の奇怪な話を思い出させる。13の事件は無秩序に並べられているのではなく、一つの事件から連想される次の事件へと紹介されていくので読者は思わず次を読みたくなる。2021/08/19

qoop

6
漂流、遭難といった海難事故の中でも奇妙な展開を辿るケースを読み物的に構成したエピソード集。陸影の見えない大海を舞台に起こった人智の及ばない偶然、死を目前にして限界を超える生命のもがき… 気をそらさない巧みな筆致で描き出される事件の数々。久々にページをめくる手が止まらない一冊だった。原書からの抜粋だそうだが、できれば全編通して読んでみたかった。2015/09/17

たかぴ

2
帆船の時代の話しが多い。蒸気船など人工の力、定量の力を自発的に扱えると奇譚が減る。というか別の形になるんだろうな。消えた灯台守、未開の島への不時着、遭難などの恐ろしさ。2022/04/30

Satoshi

1
オカルトじみたものを想像していたが、あくまで事実をそのままに記している。エンジンが止まったら一気に命の危険がある船乗りや、孤独と戦う灯台守の姿が描写されており、楽しめた。2013/12/14

そうや

1
月まで行けても、未だ人は海を制覇できてなのだなぁと。どれほど科学技術が進歩しても、今のところ最後のよりどころは海の男の第六感、というか極限まで特化した五感にはかなわないらしい。2012/01/11

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