内容説明
シャルロットは六歳の雌のジャーマンシェパード。警察犬を早くに引退し、二年前、浩輔・真澄夫婦のところへやってきた。ある日、二人が自宅に帰ってみると、リビングが荒らされており、シャルロットがいない!いったい何が起こったのか。(表題作)いたずら好きでちょっと臆病な元警察犬と新米飼い主の周りで起きる様々な“事件”―。心が温かくなる傑作ミステリー。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。’93年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
103
近藤史恵さんの犬ものって、絶対に犬飼ってるよねってわかりますね。犬のことよくわかってるし、愛情を感じます。2022/03/28
のぶ
100
抽斗が多い近藤史恵さんで初めて読んだジャンルだが、これも面白かった。池上浩輔、真澄夫妻は子供ができず、不妊治療も効果がなく、落ち込んでいたところに、犬を飼うように勧められた。譲られた犬は、引退した元警察犬のジャーマンシェパードのシャルロット。しっかり躾けられていて頭も良い。そんなシャルロットをめぐる6つの話。どれを読んでもシャルロットが愛おしく、優秀さも際立っていて、飼い主とのコミュニケーションが良く表されていた。どの話にも日常のミステリーが込められていて、その謎解きも楽しかった。2019/07/06
ワレモコウ
67
股関節の手術のため、早めにリタイアした警察犬のシェパード・シャルロット。子供を諦めつつある浩輔と真澄夫婦が、思い切って飼うことになった。二人が徐々に飼い主として成長していく様と、シャルロットが少しずつ警察犬から普通の犬に変化していく様を描いている。近藤さんが描く犬の話は、すごく温かみがあって好き。大型犬は憧れだが、とても飼える環境にないので、読んでいるだけで満たされる。犬飼いのあるあるもたくさん詰まった一冊。続編も読みたい。2023/05/16
ちゃとら
63
6歳で警察犬🐕🦺を引退したジャーマンシェパードのシャルロット。警察官が嫌いで、チワワに鼻を噛まれ病院に行くほどの優しく呑気な雌犬。近藤史恵さんの作品は甘く優しい中にヒヤッとする恐怖がある。柴犬のハナコに、土佐犬ミックスの小夏はゾーッとした。とても読みやすく楽しめた🙆♀️2021/05/23
papako
62
こちらも文庫で再読。そういえばこんな話だったなぁと。公園にあるドッグランなんて、いいな。とにかく結構ピリッと辛いお話。シャルロットは可愛いけどね。2022/11/29