光文社文庫
門前通りのカラス―修道士カドフェル〈12〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 322p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761479
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

―アダム神父の後任として門前通り教区の新任司祭となったエイルノス。鋼のように率直、純粋な男で、節制家でもあるのだが、全く人間的な優しさを持ち合わせてはいなかった。彼の振るまいに悩まされた住民の代表が院長宿舎を訪れて窮状を訴えるが…それも叶わず。やがて嫌われ者の司祭は溺死体となって発見された。―真実を知ることこそが重要だとカドフェルはあえて、調査を始めるのだった。

著者等紹介

ピーターズ,エリス[ピーターズ,エリス][Peters,Ellis]
1913年9月28日、英国シュロップシャー州ホースヘイに生まれる。’33年から’40年までの7年間は化学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82であった

岡達子[オカタツコ]
北海道に生まれる。東京外国語大学英米科卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

120
今回はあまり歴史的な観点からの話はあまり出てこずに評判のあまりよくない教区司祭が死んだことから、事件性があるのではないか、ということで人間関係などを調査し始めますが・・・。最後の結末は皆さんも書かれているように比較的すっきりした感じでした。20巻農地の12巻目ですがあきもせずここまで読めたものだと思いました。2016/06/16

たち

32
こんな人情味のない司祭は嫌ですねぇ。人間なんて、みんなどこか愚かしいものなのに…。まぁ、この司祭自体も愚か者だったということなのでしょう。それにしても今回のカドフェルは、ベネットことニニアンの大胆不敵な行動に、美味しいところを全部持っていかれた感じですね。あのシーンは面白かったです!2018/02/20

花林糖

16
新任神父の酷い人間性が印象的。最後のオチも面白く読後感も良く、スッキリするお話でした。ラドルファス院長も凄いの連れてきたものです。2016/02/20

夜の女王

14
カドフェル⑫ 修道院門前通り地区の新任司教は学識豊かで弁舌鋭い男だが、狭量で無慈悲。赴任早々から住人とのトラブルが絶えなかった。その彼が水死体で発見される!同じころ、女帝モードの偵察者がシュルーズベリ周辺に逃げ込んだとの情報が入り、ヒューはそちらの探索にも手を割かなければならなくなる。殺された司教の家政婦の甥が怪しいと思われるが・・・いつものことながら、女帝モードとスティーブン王が国を二分して争う当時のややこしい政治情勢をうまく背景に取り込んでいる。クライマックスにもつれた糸が全てほどけるタイミングは見事2018/07/16

きりぱい

6
不敵なモード女帝が引き、ムラはあるけれどどこか憎めない王スティーヴンが一応は返り咲く気配。おかげでしっかり鞍替えしたブロワのヘンリーの口利きで、シュルーズベリに迎えることになった新しい教区司祭。修道院なのに教区司祭というのが最初よくわからなかったのだけれど、まだ国教会も出来ていない時代、別組織でありながら聖堂は共有も多かったようで。で、嫌な司祭には報いが待っていたという解決は、ふむという感じだけれど、副院長の腰巾着ジェロームを巻き込むラストシーンは愉快。2013/04/11

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