光文社文庫
秘跡―修道士カドフェル〈11〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 338p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761455
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

―女帝モードとスティーブン王の『骨肉の争い』は最終局面を迎えていた。そんな中、ハイド・ミードの修道院を焼け出された修道士が、シュルーズベリに逃げて来る。十字軍に従軍したこともあるヒュミリス、そして負傷した彼に献身的に尽くすフィデリスだった。ヒュミリスには従軍前に将来を約束した、当時六歳の婚約者・ジュリアンがいた。ところが修道院に入っているはずの彼女は、三年前から行方知れずになっていて…。

著者等紹介

ピーターズ,エリス[ピーターズ,エリス][Peters,Ellis]
1913年9月28日、英国シュロップシャー州ホースヘイに3人兄弟の末っ子として生まれる。’33年から’40年までの7年間は科学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82であった

大出健[オオイデケン]
1942年生まれ。デジタル書店「グーテンベルク21」を主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

126
この本はシリーズの中でも異色の本なのでしょう。新たにさまざまな人物が登場しますが、過去のできごとがあざなえる縄のような感じで私たちを物語りに引き込ませてくれます。事件らしいものは出てこないのですがエンターテイメントとしてはかなりのものだと感じました。このシリーズで読んだ中では上位に入ります。再度読む本に登録します。2016/06/14

たち

31
「おお、神よ、婚姻を聖別し、すばらしい秘跡に変える者よ…これら汝の僕たちに慈悲のまなざしを」最後の祈祷書からの、この一文を読んで思わずグッときてしまいました。ここに今回の話の全てが詰まっているように思います。考えれば考えるほど奥が深く、とても良い話でした…。2018/02/17

夜の女王

16
シリーズ第11弾。戦火を避けてシュルーズベリにやってきた修道士二人。一人は十字軍の英雄であり、致命的な怪我で余命いくばくもない中年のヒュミリス。もう一人は彼を献身的に世話する若く美しいフィデリス。ヒュミリスは従軍する前に婚約していた少女を探すが、彼女の行方は杳として知れず・・・即効ネタが分かってしまった。あとの興味はカドフェルがどう大団円に持って行くかだけ。ヒロインの動機にも同調できず、あんまり良い出来の作品とは思えなかった。ただ、当時は婚約が結婚と同じほど重い意味を持っていたことは理解できた。2018/07/05

花林糖

11
読解力が足りないので最後少し二度読みして納得。読み終えてから副題見るとあぁ、、、とこれまた納得でした。今までの中では1番好きなお話です。2015/06/19

きりぱい

7
王を捕虜にしながらあと一歩でロンドンの反発に遭い、王妃の率いる軍に巻き返された女帝モード。ブロワのヘンリーを抱き込もうにも再び鞍替えの兆しに町は戦闘に巻き込まれる。そんな背景のなか焼け落ちた修道院から逃げのびて来た修道士にかかわる物語。殺人はないけれど、なぜそこまで愛せるのか、愛の深さに感動。ヒュミリスがフィデリスに話す場面も泣ける。あとは今までそのケがなかったので、まさかのブラザー・ユーリエンにはらはら。前作で出たルーンがほんとにいい子で、その後味もよかった。2013/03/28

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