光文社文庫
悪魔の見習い修道士―修道士カドフェル〈8〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761387
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

―深夜の修道院に響き渡る恐ろしい唸り声。それは、見習い修道士・メリエットが、悪夢にうなされてのものだった。情の薄い父親が連れて来たこの青年は、何かから逃れるように、少しでも早く修道士になることを望んだ。ところが連夜の奇行から、いつしか「悪魔の見習い修道士」と呼ばれるように。彼の悪夢の原因は?そして、奇しくも彼が発見した射殺死体との関連は…。カドフェルは魂の救済に乗り出した。

著者等紹介

ピーターズ,エリス[ピーターズ,エリス][Peters,Ellis]
1913年9月28日、英国シュロップシャ州ホースヘイに3人兄弟の末っ子として生まれる。’33年から’40年までの7年間は科学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82であった

大出健[オオイデケン]
1942年生まれ。デジタル書店「グーテンベルク21」を主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

118
この作品も前作に引き続いて人間関係、親子関係がかなりのウェイトを締めているような気がしました。ただ全体を読み通すと水準がこのシリーズの中では高いほうだなあと感じます。中世歴史の出来事で読ませるのではなく話し本来の面白さがかなり出ているように感じました。2016/05/31

たち

31
今回登場した、父親に愛されなかった息子メリエット。彼のガラス細工のように脆い心が大変痛ましく、切なかったです。そんな彼を見守っている、カドフェルやマーク、そして幼なじみのアイスーダの存在はとても心強い。立ち直れないはずはないと思いましたが、まさか彼がこんな事件に巻き込まれていたとは…。可哀想でした。そしてとても面白かったです。2018/01/30

むらさきめがね

18
作者のストーリーテラーぶりが遺憾なく発揮されてます。今回は特に隙がない構成で、家族同士のイザコザから最後はスパイミステリーを読んでるみたいでした。特に印象的だったブラザー・マーク。彼の出世を願う一読者として、福音あらんことを。2016/05/08

みつちや

15
荘園主の次男が修道士になりたいと申し出た。挨拶もそこそこで帰る父に見習い期間を繰上げできないか切願する次男。夜に悪魔のような叫び声でうなされて修道院は騒然とする。何かを感じ取ったカドフェルが動き出す。正直、ミスリードにかかり安易な犯人を考えていた。真犯人の理由がまさかの展開でそれは読めないな。びっくりしたが楽しかった。2023/08/03

夜の女王

14
☆☆+☆半分 最後の最後に動機と真犯人が判明。政治的な拝啓には全く思い至らなかった。犯人のキャラも、何の伏線もなく急に豹変。笑顔の影の冷酷さに誰も気づかなかったの?と、言いたくなる。犯人捜しを楽しむタイプのミステリーじゃないとはいえ、“そりゃないよ~”と、言いたくなる展開だった。それよりも、見習い修道士メリエットの精神的成長とその家族の物語がメイン。アイスーダがとても魅力的でいい味出してるけど、16歳でこの精神力と頭脳。メリエットは良い伴侶を得たけど、うまく転がされそう(笑)2015/04/11

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