光文社文庫
死を呼ぶ婚礼―修道士カドフェル〈5〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 337p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761325
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

―四十歳以上も年下の花嫁を連れて、シュルーズベリに華燭の典を挙げに来たドンヴィル。資産家の花嫁には、財産目的の伯父・伯母も付いていた。ところが、婚礼の前日に行先も告げずに消えたドンヴィルは、婚礼当日に無残な絞殺体となって発見される。犯人と目されたドンヴィルの従者は、美貌の花嫁に切ない想いを残しながらも逃亡を図った。カドフェルだけが知り得た最終章の思わぬどんでん返しは…。

著者等紹介

ピーターズ,エリス[ピーターズ,エリス][Peters,Ellis]
1913年9月28日、英国シュロップシャ州ホースヘイに3人兄弟の末っ子として生まれる。’33年から’40年までの7年間は科学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82

大出健[オオイデケン]
1942年生まれ。カドフェルシリーズを訳すほか、近年の訳書に『図説ロンドン年代記』などがある。デジタル書店「グーテンベルク21」を主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

106
第5作目は、婚礼が主題ということのようです。むかしの時代にはこのような政略結婚がかなり多かったようです。それに絡む事件で、花婿が殺されてしまいさらには次の犠牲者も、ということで楽しめます。犯人と目される人物が修道院付属の施療院(ハンセン病患者用)に逃げ込んだり、と結構新しい要素が出されてきます。2016/05/20

たち

32
この、ハンセン病を患っていながらも、威厳漂う老人には何かあるなと思っていましたが、なんと!こんな真実が隠れていたとは…。名乗り出る事はなくても、近くで見守ってあげてもいいのにと、思ってしまいました。黙って居なくなっちゃうなんて、悲しすぎる。2017/12/22

ぺぱごじら

18
世評では第三作『修道士の頭巾』の評価が高いらしいが、ぼくとしては本作が今の所一番良いように感じています。修道院の風景→揉め事の伏線(結ばれぬ恋と憎まれ役)→殺人事件発生→カドフェルの活躍→犯人逮捕と恋愛の成就…とテンプレ化傾向は強いものの(笑)、これはドイルのシャーロック・ホームズと同じで『英国ミステリの王道展開』なのだろうなきっと。『君の事件に対する見方はロマンチック過ぎるよワトソン君』なんて声が聞こえそう。物分かりの良いラドルファス院長のお蔭で、今回ベリンガー副長官は余裕の温存(笑)。2013-1312013/09/18

夜の女王

14
☆☆+☆半分 年の離れた男と無理やり結婚させられる乙女を助けようとした若者が、盗みと殺人の罪で追われる、というありがち過ぎる設定。さらに、事件が起きるまでの前置きが長い上に、(いつものことだけど)犯人もほぼ予想通りで、意外性がなかったので☆半分減点。今回はカドフェルの新しい助手となったドジのオズウィンと成長したマークのキャラの対比が面白かった。今後はオズウィンの成長が楽しみ。2015/03/15

みつちや

9
政略結婚の結婚式を挙げにきた一行。50代の花婿領主が殺され、18歳の花嫁を愛する従者が疑われる。ロマンスとミステリは飽きたが、背景描写は相変わらず上手い。前回の有能な助手マーク修道士がハンセン病施療所へ異動。いい役どころを魅せる。毎回変わるカドフェルの助手も楽しみの一つ。今回は善意のヤラカシを繰り返す不器用なオズウィン修道士。お願い、これ以上薬をダメにしないで。2021/01/19

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