内容説明
―シルヴィアの悪夢は現実のものとなった。将来を約束していた恋人が溺死したのだ。そのときからだった。否定しようのない霊能力が発揮されはじめたのは…(「頭痛と悪夢」)。―’98年度MWA賞短編部門候補作「ダヴィデを探して」を含むスカダーもの3編のほか、軽妙なタッチで読者を楽しませてくれる泥棒ローデンバーものなど13編を収録。作品の幅の広さと、変化に富むシリーズものに冴えをみせるブロックの、上質なオリジナル短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
118
ローレンス・ブロックの未読の本を探しているのですが、これは短編集としては掘り出し物でした。ほかの巻で読んだものもあるのですが、読み直しても別に損ということはありません。結構いいものが入っているように感じました。いままでブロックを読んだことがない人はこの本から入るのもいいと思います。2016/08/27
go
3
ブロックは短編の評価も高いだけあってどれも面白かった。文章も内容も明晰で気持ちが良い。他の本も読もうと思った2015/05/17
くさてる
2
ミステリ短編集です。選集ということで、他の短篇集に収録済みの作品もあります。スカダーをはじめとして、泥棒バーニー、殺し屋ケラーといったブロックのファンにはおなじみの面々が登場します。わたしはスカダーが一番好きだけど、どんな依頼人であっても、様々な手段を用いて無罪にしてしまう悪魔のような弁護士エイレングラフもいいと思います。金銭ではなく、かれなりの美学で動いているのがニクい。また、それら以外の短編も、なんともやりきれない気持ちになるけれど、読み続けずにはいられない人間の心の機微を描いたものです。2004/05/09
まさやん80
1
ローレンス・ブロックの短編集。光文社の英米短編ミステリー名人選集の第4巻。ハヤカワ文庫の方に入っている短編もあるが、初出のものもある。ブロックは沢山短編を書いているので、もっと短編集も出してもらいたいところだ。 スカダー、ケラー、バーニイ、エレイングラフとお馴染が登場する短編もあれば、独立した短編もある。どれもひねりが効いていて、ユーモアが漂う。まさに名人芸だ。2022/06/12
sugimo2
1
掃除してたら発掘されたのでさっくり斜め読み。職場のミステリ好きに進呈して布教完了(^^;;2011/06/24