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光文社文庫
文化としての数学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334741617
  • NDC分類 410.4
  • Cコード C0195

内容説明

数学は人間が創ったものだろうか?“2+2=4”これは人類が存在する遙か以前からの真理ではなかろうか?こうした素朴な疑問に答えることからはじめて、著者は数学とは何かを平明に説いていく。しかし、綴られる文章の根底には、数学の持つ厳しさ、正確さへの信念と情熱が横たわり、遠山啓が築き上げた確かな人生哲学を読み取ることができる。画期的名著の復刊。

目次

1 数学はあらゆる分野に浸透する(これからの社会と数学;数学と現代文化;専門の違った人たちとダベってみる)
2 数学はどんな学問か(数学は単純で素直である;数学は特殊な言語である;数学は学問的に孤立する危険をもつ ほか)
3 数学はどう発展したか(数学の歴史的発展;現代数学の主役=構造とはなにか;構想力の解放)

著者等紹介

遠山啓[トオヤマヒラク]
1909年熊本県生まれ。数学者。東北大学数学科卒業。東京工業大学名誉教授。数学教育協議会委員長を長く務める。小中学校の現場に立ち、数学教育の改革及び指導に力を注いだ。’79年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TSUBASA

23
東工大で教鞭をとっていた数学者遠山啓氏が数学を文化として語った諸々の文章を集めたもの。戦後なし崩し的に再開された大学で学ぶ意欲に飢えた学生のために無償で特別講義を開催していた方とのこと。子供の数学教育の方法について批判していたり、学問における数学の立場などについての見解を語っていたり、真に数学の在り方に対する信念を持った教育者だったと感じられる文章だった。話としては1章2章が考えさせられる部分があって面白かったけど、数学の歴史や集合論の入門に触れた3章から読んだほうが良いかも。2021/12/12

まさ

3
同じ学部出身の方なので読んでみた。・文化としての数学というタイトルがすべて。これほど綺麗にハマってるのもないんじゃないかな。文化として、社会的な要請として生まれ、発展していったものとして数学をとらえ、歴史的に大きな偉業をなした数学者、集合論や可算無限について、わかりやすくとらえやすく伝えようとする遠山啓の意志を感じる。数学嫌い、数学なんてって人間にこそ読んでほしい本。2012/07/22

Riko

2
図書館で借りた。トルストイが算数の教科書書いてたなんて知りませんでした。2013/09/28

まじぇすた

2
数学の関連するあらゆること、数学の発展史、芸術、教育、我が国の歴史、心理学、などに対して著者の深い考察を感じた。喩えが上手で真の理解ではないが直感的に同意させられてしまう。ネタを使い回している感が否めないが(血液型や構造など)、そのおかげかいくかのネタが頭に残ってしまった。ヒルベルトの幾何学基礎論がいかに重要かよ〜く分かりました。静止的な形式論理、運動的な弁証法。トリビアいっぱい、時にはまじめ。現代数学概説的な講義にあったら丁度いい教材かも。様々な観点で捉えること、新しい概念で考えることを教えてもらった。2012/09/13

つくね

1
遠山さんのエッセイを集めたもので、その初版は1973年ですので、実質40年前。 エッセイには1950年代のものもありますので、やはり内容としては古いなぁと思うものもあります。 ですが、そんなに違和感もなく、すんなりと読めました。 数学の発展というところで、前回読んだ「はじめての現代数学」にも在りましたが、「集合」が出てきました。 苦手な「集合」をいままで読み飛ばしていたところも在りましたが、やはり避けては通れないようです。 それが分かっただけでも、この本を読んだ価値があったと思っています。2017/11/13

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