内容説明
白岡と春日部で、猿が人を襲う事件が連続した。そんな中、一組の男女が密室の中で発見される。女性は後頭部を殴られて重体、男は軽傷だったため、狂言との見方が強まる。しかし、密室マニアの黒星警部が葉山虹子と駆けつけて、事件は二転三転することに…(表題作)。小躍りしながら密室に向かう黒星警部。数々の名作が走馬灯のように駆けめぐる作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オフィーリア
33
黒星警部シリーズの短編集。密室を愛するあまり、警察としても人としてもアウトな領域に足を踏み入れている黒星警部がかるーいノリで密室に挑みます。短編集なので1件くらいは解決するかと思いましたが、密室に興奮し場面転換時に気を失ういつもの仕事に終始していました。2018/10/26
gonta19
8
2011/5/21〜5/24久しぶりの黒星警部シリーズ。密室大好きな黒星警部が、七つの密室に挑む短編集。各編は、過去の密室作品のパロディにもなっている。個人的には島田荘司風の「邪な館、1/3の密室」が良かった。2011/05/24
みすまりも
6
初読みの作家さんだったけど楽しめました。有名密室作品をパロったどの話も黒星警部の推理が見事に空回りして、ミステリーというよりはコメディ作品として楽しんだほうがいいですね。シリーズとのことなので、他の作品も読んでみようと思います。2012/10/28
かずき
5
過去4作を非常に楽しく読んだので、期待したのですが今は気分が乗らなかったです。いつか気が落ち着いたら絶対読もうと思っていますが、ひとまずスキップ。2021/10/07
青沼ガラシャ
3
再読完了。「交換密室」は限られたページの中で交換殺人に密室を上手く絡ませていて見事。「北斗星の密室」「つなわたりの密室」「邪な館、1/3の密室」などの大味なバカミスも好き。「本陣殺人計画」は完全にミステリコントで、ここまで突き抜けてくれると気持ち良い。初読時に気になった賞味期限切れ気味のギャグは読み飛ばした。色々な方のレビューを読むと総じて辛めの評価で、それはそれで大いに首肯できるものばかりだし、特にこの作品を青筋立てて擁護する気もないが、個人的に偏愛。2023/05/25