内容説明
ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。ミステリは松本清張の『砂の器』しか読んだことがない、新入部員・湾田乱人が巻き込まれる怪事件の数々。なぜか人が死んでいく。「密室」「アリバイ」「嵐の山荘」…。仲間からのミステリ講義で知識を得て、湾田が辿り着く前代未聞の結末とは！？この一冊で本格ミステリがよくわかる―鯨流超絶ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
85
ミステリィ初心者の湾田乱人が巻き込まれる連作短編集なのですが、この作り方がたいへん変わっている。ひとつの章でミステリの基本パターン、つまりは密室やアリバイなどの勉強をするミステリ入門書になっている。しかも前章が、次の事件の中心人物の作中作品であるという、マトリョーシカ方式が採られているのだ。ラストのオチはミステリ慣れしている読者には、物足りないかも知れないが、作中のミステリ談義や例題作品の紹介など、参考になる話題も多く楽しめる。この様な大仕掛けを作り上げた、鯨氏の筆力は素晴らしくミステリ好きなら読むべし。2020/06/23
takaC
81
ノベルズで読み始めて文庫でおさらいするパラレル読みで１時間遅れで読了。ノベルズのビジュアルページも捨て難いが乾くるみ氏の解説も捨て難くどちらも手元においておきたくなる。古本でノベルズ買おうかな。2014/07/03
山犬
44
普通の学園ミステリーと思って読んで見ましたが、想像とまったく違った内容でした。ミステリー研究会のメンバーがするミステリー談義はとても面白く勉強になりました。 次々と進む展開に何が起こっているのかメインのストリーはなんなのかわけがわからなくなってきました。でも読んだらよんだで面白かったです。2018/01/11
はらぺこ
42
「ミステリー」か「ミステリ」どっちが正解か知らんけど、読書初心者には勉強になる１冊でした。自分も湾田みたいにベッドの上で講義されたら、もっと理解出来たに違いない。湾田が羨ましい・・・。【本格ミステリ度ＭＡＰ】は今後の参考にしてみたい。2010/08/29
ちょこまーぶる
41
すらすらと読めた割には、あまり内容がガッンときませんでしたね。どうして、最期まで読んでいない読者が犯人なの?・・・もっとストレートでも良かったんじゃないかなと思いましたね。ただ、ミステリー史の知識が身に付いた気がすることは収穫でしたし、次に買ってみたい本を思い浮かべることはできました。しかし、ミステリーをミスミス研のように真剣かつまじめに語り合ってどこが面白いんだろうか?2013/06/28
