光文社文庫<br> 夏の夜会

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光文社文庫
夏の夜会

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  • サイズ 文庫判/ページ数 295p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334738877
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

祖母の葬儀のため、久しぶりに帰省した「おれ」は、かつての同級生の結婚式に出席した。同じテーブルになった5人は皆小学校時代の同級生。飲みなおすことになり、思い出を語り合い始めたが、やがて30年前に起こった担任教師の殺害事件が浮かび上がる…。女性教諭は、いつどこで殺されたのか?各人が辿る記憶とともに、恐るべき真実が明らかになっていく。

著者等紹介

西沢保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒。高知大学助手などを経て、執筆活動に入る。’90年『聯殺』が第1回鮎川哲也賞で最終候補作になる。’95年『解体諸因』でデビュー。SF的な設定を核とし、魅力的な謎を緻密なロジックで解決する本格推理の佳作を次々に発表し、読者を魅了している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

114
30年前の小学生の頃の事件の記憶が何故かあやふやで・・・って話。う~ん、ここまで記憶違いがあるのかって感じ。2016/07/25

papako

56
西澤保彦強化月間。いやはや一筋縄ではいかなかった。小学校時代の同級生の結婚式で再会した同窓生が、30年前で殺人事件について議論をする。話をしていたり、関係者に話を聞くたびに、被害者や事件のあった日がころころ変わり、人の記憶がどれだけあてにならないか突きつけられる。子供に残酷さや人間のいろいろな側面を見せ付けられる。一夜の物語だけれど、次々に示される新事実、これでもかと変わる記憶に、必死で読まないと置いていかれる。この意地悪な感じがたまらない。解説の池波志乃さんが良かった。さて次! 2015/09/28

きっしぃ

45
人間の記憶ほど当てにならないものはない。小学校時代の同級生の結婚式で再会した5人。30年前、小学四年生の夏に起こった殺人事件。その事件を巡って曖昧な記憶を辿って明らかになった真実とは…。被害者も事件の日も、何もかも二転三転。何が本当の真実なのか…さっきまでの話はなんだったのか…ともやもやしながらも、止められず…。西澤さん読なれてくると想像ついちゃうラスト。そんな重要なこと忘れるかな?と思いつつも、自分の小学校時代の記憶なんてほとんどないもんな(笑)2018/01/14

じゅんぢ

41
登場人物の苗字が難しくて何回も確認の為、戻ったりして読むのが大変だった。登場人物表があればもうちょとストレス感じずに読めたと思う。情報を小出しにして最後まで飽きさせない工夫がみられる点は良かった。2018/06/04

さっとる◎

38
難読名字と人間不信というか自分不信に陥る感じがとっても西澤さんだ(;´∀`)きわめて曖昧な人間の記憶。覚えておきたいこと、忘れたくてたまらないこと。体験が、こうであったらと希望を盛り込まれこんな事が起きていいわけがないとディレートされ、改竄される。時の経過により錯綜する時系列。事実が反芻され物語性を帯び記憶というフィクションが捏造される。このあたりの話はとても面白い。そんなわけで、被害者とか過去の事実とか諸々全てが容易く二転三転っていうね(笑)「ミステリに毒を盛」った1冊(*^^*)2016/03/09

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