内容説明
住み慣れた大阪を離れ、東京の広告代理店で働き始めたアサグレ青年。六畳一間の安下宿にある晩、転がり込んできた一匹の肥った猫は、翌日、五匹の子猫を産んで―。慣れない東京での生活に、生まれたての子猫まで抱え、アサグレ青年のてんやわんやの毎日が始まった…。懐かしくも愛おしい猫たちとの不思議な日々をリリカルに綴る、著者初の自伝的青春小説。
著者等紹介
浅暮三文[アサグレミツフミ]
1959年兵庫県生まれ。関西大学経済学部卒業。’98年『ダブ(エ)ストン街道』で第8回メフィスト賞を受賞しデビュー。2003年『石の中の蜘蛛』(集英社)で第56回日本推理作家協会賞を受賞
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感想・レビュー
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ぶんこ
21
コピーライターの卵が、ある日妊娠中の母猫と出会い、5匹のき子猫が産まれる。 6畳のアパートにはトイレもなく、布団があるだけ。 20代前半の貧乏な若者が、猫を世話することで、生活が規則正しくなっていきました。 貰われたり、事故にあったりして、最後はチロ1匹になった時には3年が経っていました。 仕事も生活も安定してきた時、最後に残ったチロも帰らなくなってしまいました。 浅暮さんの生活が安定するように、導いてくれた猫達、天晴れ!2014/06/09
ぶち
4
猫と暮らしていると分かる"あるある"がたくさん。 猫好きは思わずにんまりです。 そして、学生時代の安アパートでの一人暮らしの諸々を思い出して、懐かしいやら、苦いやら....後悔と反省もちょっぴり。2018/01/28
CEJZ_
2
1P15行。2004年刊の文庫書き下ろし。1984年に24歳だった著者、上京して風呂なしの安い下宿に住み、思いがけず猫と出会い一緒に暮らした顛末が綴られている。奇妙な題名とユニークな表紙イラストだ。若いときの貧乏一人暮らしの回想や体験談を読むのは好きだ。端的にいえば、どうでもいいハナシなんだが、なぜかいつまでも読んでいたい気分になった。この話、終わらないといいなあとも思ったりした。人間と猫、人は猫を飼う。猫は飼ってもよくわからないし、うまくいかないことも多々ある。猫の本や動物の本をもっと読みたくなった。2017/10/14
Darbytime
2
ちょっと切なく、かなり猫と生活したくなる話。2013/05/22
mochi
2
ねこさんがみんないなくなっちゃって悲しい。ラストはタイトルの意味もあっていい感じだった。2012/02/18