光文社文庫<br> 大暗室―江戸川乱歩全集〈第10巻〉

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光文社文庫
大暗室―江戸川乱歩全集〈第10巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 595p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334735296
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

**収録作品
怪人二十面相 大暗室

自作解説 解題 註釈
解説 対照的な“悪”の暗躍/山前 譲
私と乱歩 いつまでも特別な存在/瀬名秀明


私は乱歩の少年探偵シリーズでミステリーの面白さに惹かれ、のめり込んだだけでなく、自分でも物語を書いてみたいと思うようになった。読むだけでなく書くというアクションが生じたという点に於いて、乱歩は私にとって特別なのである。(巻末エッセイより)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

90
「大暗室」は映像受けするだろうなぁという印象でした。一方で、「怪人二十面相」は「大暗室」とは打って変わって楽しい作品でした。読中でああこうなるだろうなとか、これはきっとこうなんだろうなと割かし分かってしまうのですが、それでも楽しいのは作者の筆力なんだろうなと思いました。2023/01/21

KAZOO

21
「怪人二十面相」「大暗室」と二つの長編が収められています。前者は昔子供のころに読んだのを思い浮かべました。ラジオでもやっていましたので印象が非常に強いのですが、今回読み直してやはり子供向けということがよくわかりました。また大暗室のほうも子供向けで読んだのですが、ここに収められているものとはかなり異なっているのではないかと思いました。エンターテイメントとしてはかなり楽しめました。2014/06/09

TomohikoYoshida

18
「怪人二十面相」と「大暗室」の2作を収録。「怪人二十面相」は小学生のときに夢中になって読んだので、読み進めるうちにストーリーを思い出してくる。と同時に、自分が読んだポプラ社のシリーズでは、「満州国」や「陸軍省」といった単語は出てこなかったなぁと思い、珍しく解題をじっくり眺めたりした。「大暗室」は、正義と悪の戦いという設定なのだが、悪人のほうが地底に自分の国ともいえる巨大施設を作り出すという乱歩らしい世界が広がっている。乱歩はとにかく面白い。最近はこのシリーズばかりを読んでいる。2021/09/11

歩月るな

18
「そうです。僕はここに悪魔の国を打建てたのです。暗黒の世界に君臨したのです。そして地上の現実世界に向かって一大戦闘を挑んでいるのです」大魔王バーン様かな? ですますで語られるゆえに少年もの『怪人二十面相』を読み終わってからというもの、『大暗室』がなかなか読み進められず困っていたのだが、戻ってみると、乱歩的には時期的に多く読まれた最後のモノと言うことで、だんだん筆が乗ってきてやりたい放題に走ってきた辺りからようやく(ラン子登場の辺り)第二幕な展開になり漸く、でもコレも明智さんも存在する次元らしいんですよね。2021/04/02

水生クレイモア

13
勧善懲悪ものの作品でありながら雰囲気の明るさが対照的な長編が2本収録された第10巻特に大暗室は陰鬱さと大仕掛けのコントラストが映像映えしそうである。2023/04/30

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