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光文社文庫
クロスファイア〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 395p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334733704
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

四人の若者が廃工場に瀕死の男を運び込んできた。その男を“始末”するために。目撃した青木淳子は、力―念力放火能力を放ち、三人の若者を炎上させる。しかし、残る一人の若者は逃走。淳子は、息絶えた男に誓う。「必ず、仇はとってあげるからね」一方、現場を訪れた石津ちか子刑事は、不可解な焼殺の手口から、ある事件を思い出していた!話題の超傑作、ついに登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ソルティ

385
いい!パイロキネシスという超能力者淳子が最悪な少年犯罪者たちを報復殺人し自ら犯罪者になり、それを警察が追う、というあまり見かけない構図。純真無垢な人がサイコパス的に大量殺戮している様がアンバランスで不気味。淳子がなぜ報復殺人なぞしているか、なぜこんなに殺して普通でいられるか、その辺の淳子の心情、あと警察が超能力による殺人、という事実を受け入れて犯人を追えるのか、そこが気になるので下巻へ!「淳子は常人にはない力を備え持ってこの世に生まれ落ちた。ならば、それを利用せねばならない。それも正しく、有益な方向に。」2021/04/17

美登利

116
若い頃、超能力ブームがありました。それらをテーマにした小説も結構あって何冊か読んだ覚えがあります。最近は科学の発達のせいか話題にもならなくて、どれもトリックがあるのだとか冷めた雰囲気ですよね。これは20年くらい前の小説だけど、それほど古臭くはなく懐かしくはあるけれど新鮮に感じられました。その念力放火能力を持つ淳子が自分を信じられなくなりつつあり、その後どう変化していくのかとても気になるので早く下巻も読みたいです。 2017/10/24

はらぺこ

91
出だしから飛ばしまくりの展開に『もしかしたら短編集?で、上下巻?』と思ってしまった。 大人向けのヒーローモノのジレンマというか何と言うか。自分の中では『多少やり過ぎかなぁ』とは思うものの、今の所『片っ端からやってまえ!』と思う方が強い。 ドラえもんの「どくさいスイッチ」。デスノート。良いも悪いもリモコン次第の鉄人28号。結局使う人次第なんやろな。 至急下巻へ。2011/07/21

りゅう☆

89
念力放火能力を持つ淳子。若者連中から暴行を受け殺された男性に拉致された女性を救い出し、若者らに仇討ちすることを誓う。若者らの非道は読んでて苦しい。思わず淳子を全面的に応援してしまうも、本当は死に値するほどの制裁は不必要では?と思える人までどんどん殺してしまう。それらの事件を追う石津は過去の焼殺事件に疑問を抱いていた。またある少女の周りで起こる小火事件。20年前に刑事牧原の弟を焼殺した少女の「もやしちゃってごめんなさい」という言葉の怖さ。淳子は自分の能力を抑えれるのか?石津は淳子に辿り着けるのか?いざ下巻。2022/02/23

ちーたん

88
主人公・青木淳子は特殊能力者。『念力放火能力』ーパイロキネシス。有り余る能力を解放するため寄った人気のない廃工場。そこに不良グループが瀕死の男性を抱えてやってきた。目的は死体遺棄。淳子は能力を放ち、男性を助けようとするが1人を取り逃がし男性も息絶える。「仇は必ずとる」淳子は逃げた男を追う。一方刑事・石津ちか子は現場を見て過去の事件の類似点を感じていた。2視点で描かれるスピード感ある宮部作品!下巻でどうなっていくのか楽しみ🎵評価は下巻にて!2019/10/24

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