光文社文庫<br> 月の王

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光文社文庫
月の王

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  • サイズ 文庫判/ページ数 261p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334733261
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

人語を解する狼を操る芸人・ダークシャが街に現れてから盗人騒ぎが起きだし、絨緞屋の主人は喉を噛み切られ殺された。やがてダークシャの死体が見つかり、狼は姿を消した。狼に興味を持った若き王子アーモンは、従者ヴァシタを連れて、シヴァ神が舞い降りるというムリカンダ山に向かう(表題作)。古代インドを舞台に繰り広げられる冒険譚5編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

びっぐすとん

16
読友さんが絶賛されていたのでブックオフオンラインで探したらなんと光文社文庫版が99円でゲット出来た。おや、これも舞台は古代インドだが「ゆこう」「ゆこう」「そういうことになった」(←とは言ってないけど)なお話だ。気は優しくて力持ち、美丈夫の王子アーモン様とぼっちゃま命の爺やヴァシタの冒険はどこか童話的というか今昔物語風で楽しい。アザドの方も気になるな。これシリーズ化しても面白そうなのに、そうはならなかったんだね。解説によるとこれを元にしたマンガもあるらしい。マンガ化したくなるのもわかる絵になる面白さだった。2022/01/08

もぐ

11
図書館本。自分の中に、夢枕獏氏にハズレなし、という信念?があり、手に取る。九十九シリーズ、涅槃の王、キマイラなどの源流的な作品か。古代インド、妖、神、魍魎、漢が混濁して、暗闇に匂う。2022/12/01

ぽんぽこ

4
気は優しくて力持ちな美丈夫アーモンと、その従者のじいやによる怪奇珍道中。アーモンに振り回されるじいやがかわいそかわいい。陰陽師シリーズとは違った2人の雰囲気がいいですね。まるで童話を読んでいるようです(相も変わらずエログロな世界観ですが)。夢枕獏さんの織り成す幻想的な雰囲気はやはりクセになります。シリーズ化してほしかったのに、2人の物語はこれ以上ない模様。非常に残念です。2022/01/31

うりぼう

3
アーモンの物好きにも困ったもの。おつきのヴァシタが大変です。2002/06/28

よしの

2
久しぶりに読んだ伝奇小説。すいすい読めてびっくり。簡単な表現なのに情景が浮かぶのは流石としかいえません。非常に幻想的且つ背筋がぞくぞくさせられる美しい話の数々でした。2012/04/10

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