光文社文庫
無間人形―新宿鮫〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 587p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334729981
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

新宿の若者たちの間で、舐めるだけで効く新型覚せい剤が流行り出した。薬を激しく憎む新宿署刑事・鮫島は、執拗に密売ルートを追う。財閥・香川家の昇・進兄弟の野望、薬の独占を狙う藤野組・角の策略、麻薬取締官の露骨な妨害、そして、恋人・晶は昇の手に…。現代を代表する超人気シリーズ第4弾、直木賞受賞の感動巨編、待望の文庫版で登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chiru

93
新宿鮫4作目。 若者たちに流行りだした新型覚醒剤のルート解明にひとり立ち向かう鮫島の軸と、覚醒剤が徐々に人を蝕む深淵を描く軸がクロスして進む。 麻取の捜査妨害、覚醒剤の市場独占を狙うヤクザ、製造元の兄弟。 それぞれのパワーゲームが火花を散らす。 薬に操られるように、無間地獄に陥る人間たち。 絶体絶命の晶の救出。 形勢の一気逆転する修羅場が圧巻! 無欲で弱味のない鮫島の一貫した信念は、薬から子供たちを守ること、愛する女性を守ること。 本物の正義の味方ってこういう感じかな。憧れるくらい硬派でした。 ★52019/01/23

k5

85
文字どおり中二病だった頃の私にとって、様々な裏切りを孕んだ一冊でした。まず、単行本での刊行。お財布に優しいノベルズに甘えていた私を打ちのめしたのは、千円越えの価格でした。ドラマ化されたら鮫島が舘ひろし。滝田洋二郎の映画版の、真田広之で脳内変換していた中学生にとって、「舘ひろしじゃロン毛にでけへんやんけ」という実存的な不安。(ちなみに映画版でもドラマ版でも晶が巨乳じゃないのも裏切りでした)。あと、今回再読して思いましたが、シリーズで一番、話が薄いんですよね。6作目の『氷舞』以降はまた復活するのですが。2020/09/18

修一郎

83
新宿鮫第4弾。毎回趣向を変える敵役。今回は新型覚醒剤製造を目論む地方財閥。前作前々作に比べ展開が粗かった。特に地方でのエピソードはエッていうほど無防備な構成。後半ひとひねりしてはいたが。妙にアッサリ人が死ぬ展開。単独捜査という設定ゆえ,ストーリーを単純にするためか,緻密さが犠牲になった。今回も組織人(含私)をほろり泣かせる桃井さんシーンあり。私的には本作品をシリーズ最高傑作と言いきれなかった。直木賞は[無間人形]というより[新宿鮫シリーズ]が受賞と理解した。2,3作目のデキが良すぎということか…2014/04/25

aki☆

78
シリーズ4作目は新型の覚醒剤「アイスキャンデー」の密売ルートを追う。地元で絶対的権力を持つ財閥の兄弟の計画に東京のヤクザと地元チンピラの思惑を絡め、晶をも巻き込んむ。若者をターゲットとし練られた策略と覚醒剤により精神が壊れていく様はリアルで恐ろしい。消せない想い、兄弟愛、友情…様々な思いにより引き起こされた事件の結末はあまりにも悲しく切ない。その中で晶の鮫島に対する絶対の信頼と気丈な姿、鮫島の刑事としての矜恃と揺るがない愛に心が震えた。私も「新宿鮫」に守られたい♡今回も文句無しで面白かった。2020/05/28

大地

73
新宿鮫シリーズ4作目。新種のドラッグ【アイスキャンデイ】を追う鮫島と、アイスキャンデイを扱う藤野組の角、香川兄弟らが中心となりストーリーが展開されます。とにかく最後までハラハラ、ドキドキで一気読みでした。直木賞受賞作というのも納得に一冊です。スリリングで息もつかせない展開は圧巻です。読まないと損と思える傑作シリーズです。2014/06/13

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