内容説明
「J・Mを殺したのは誰か?」。私が読んだ患者の原稿は、その一文で結ばれていた。解決篇の欠落した推理小説のように…。J・Mは、自分より醜い怪物を造るため、5人の子供に人体改造を施した異常な科学者。奴を惨殺したのは、どの子供なのか?―小説家の私と探偵の彼が解明する衝撃の真相!(表題作)夢現、狂気と正常を往還する物語。読者はきっと眩暈する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
87
なぜ今さら『フリークス』かって?この不思議な読書感覚が懐かしくなったからさ。2017/11/05
kowalski
52
1作目を読んだところで 何だかしんどくなって すぐに次に進む事が出来ませんでした。暫くしてから読んでいきましたが、やっぱりしんどかったなぁ。2012/11/22
じゅんぢ
40
「病室」シリーズ、この一冊で終わらせるのがもったいない。どの作品も雰囲気が好きでたまに読みかえしたくなる。2019/05/12
ヤジマ
39
主観点 7.9/10 舞台が精神病院であるため、主要人物がおよそ漏れなく病んでいる。精神病に罹患した患者たちの手記や日記を軸に構成された、奇々怪々なる異端ミステリ。謎が解けたところで突き抜けるような爽快感は到来せず、代わりに暗澹とした異物感が滞留する。好みかどうかといわれると難しいけど、作品としては独創性に溢れた秀作だと思う。とりあえず、綾辻さんの畸形児描写が悍しい。綾辻さん畸形児描くのが好きなのかなあ。暗黒館にも(1しか読んでませんが…)出てきたような。この描写は実に脳内再生し難いものがある。。2020/04/20
yukision
25
綾辻さんの本というだけで買って来たら,先日図書館で借りた「409号室の患者」が入っていたとは。結末の記憶も新しかったため軽く読み流したが,残りの二編と共に独特の雰囲気を満喫することができた。フリークスってそんな意味だったのね。2019/07/12